2月半ば。
東劇で、スクリーンのオペラ「アラベッラ」を見た。
リーズナブルにオペラを楽しめる、例のMETライブビューイングである。
リヒャルト・シュトラウスのオペラを見るのは「サロメ」以来だ。
今回の「アラベッラ」は、悪趣味な「サロメ」とは異なり、19世紀ウィーンを舞台とした洒落たコメディーである。
ウィーンの没落貴族ワルトナー伯爵は、バクチ狂いで、カードゲームの負けが込んでいる。
彼の滞在するホテルの部屋には、今日も請求書が届き、部屋に戻るなり、彼は金策を考えなくてはならない。
ワルトナーには美人の娘が2人いるが、隣室で妻が占い師に占ってもらうと、このような結果が出た。
ワルトナー家は破産する。
姉のアラベッラは、理想的な結婚相手(大金持ち!)と出会う。
しかし、アラベッラの結婚話は、男装をした妹のズデンカにブチ壊される。
さて、ずいぶん奇抜な予言だが、実際は、どうなるのだろう。
このオペラの主な登場人物を見ていこう。
長女アラベッラ。
彼女は、華麗で才気あふれる美女である。
家計を助けるため、金持ちとの結婚を目論み、社交界に出入りしている。
複数の貴族から求婚されているが、誰も相手にせず、運命の出会い(運命の人)を待っている。
もっとも、自由奔放、ワガママな性格で、彼女が愛しているのは、つまるところ、自分自身ではないかとも思える。
次女のズデンカ。
彼女は、真面目で優しく、おとなしい性格で、長女のアラベッラとは対照的である。
ドレス代の節約のため、男装をさせられており、ワルトナー家の下男を演じているが、アラベッラ同様に美人の部類だ。
ただ、彼女の場合、地味で平凡なタイプで、アラベッラのように主役にはなれない。
青年将校マッテオ。
彼は、どこにでもいる真面目で平凡で正しい男である(現代的にいうとサラリーマンや公務員)。
以前、アラベッラと親しくなりかけたが、彼女にとって彼は退屈な男で、うまくいかなかった。
しかし、彼女が興味を失った後も、彼はアラベッラに何度も求婚している。
最近はまったく相手にされなくなり、自殺をほのめかすなどノイローゼぎみである。
豪族マンドリカ。
彼は、強引で短気で野蛮な田舎貴族である。
ワルトナー伯爵から叔父に宛てられた手紙に、アラベッラの写真が挟まれていた。
写真のアラベッラに一目惚れをしたマンドリカは、求婚をするため、ウィーンに出てきた。
マッテオとは対照的な性格だが、アラベッラに対してだけは紳士的で、女王様扱いをする。
4人の複雑で感情的な人間関係をまとめると、このようになる。
ジェミニで急いで作ったため、不正確なところもあるが・・・修正方法がよく分からないので、このままでいいか。
まあ、登場人物の整理をしたということで。

(by Gemini)
最近は生成AIを使うことが増えている。
今回の「アラベッラ」のこともジェミニに聞いてみた。
<プロンプト>
アラベッラのあらすじと教訓
<ジェミニの回答>
リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ『アラベッラ』ですね。
「最後のリヒャルト・シュトラウス」とも呼ばれるこの作品は、華やかなウィーンを舞台にしながらも、没落しゆく貴族の哀愁と、真実の愛を見つけるまでの葛藤を軽妙かつ感動的に描いています。
## 『アラベッラ』のあらすじ
舞台は1860年代のウィーン。ギャンブルで破産寸前の元大尉ヴァルトナー伯爵家が舞台です。
1. **窮地の伯爵家と二人の娘**
一家を救う唯一の希望は、美しい長女**アラベッラ**を金持ちと結婚させること。一方、次女の**ズデンカ**は、二人の娘を社交界に出す余裕がないため、男装させられ「息子ズデンコ」として生活させられています。
2. **運命の出会い**
アラベッラは、自分にふさわしい「ただ一人の人(Der Richtige)」を待ち望んでいました。そこへ、亡き友人の莫大な遺産を相続した地方の地主**マンドリッカ**が現れます。彼はアラベッラの写真に一目惚れしてウィーンへやってきたのです。二人は瞬く間に恋に落ち、婚約を交わします。
3. **誤解と混乱**
しかし、物語は一筋縄ではいきません。アラベッラを慕う青年将校マッテオに同情したズデンカ(男装中)が、密かにアラベッラの部屋の鍵を彼に渡してしまいます。これを目撃し、アラベッラが浮気をしたと誤解したマンドリッカは激怒。大騒動に発展します。
4. **和解と伝統の儀式**
夜明け、すべての真相が明らかになります。ズデンカが女性であることを明かしてマッテオへの愛を告白し、マンドリッカは自分の早合点を深く恥じ入ります。アラベッラは彼を許し、故郷の習わしに従って「コップ一杯の水」を彼に捧げることで、揺るぎない愛と信頼を誓い、幕を閉じます。
## この物語から得られる教訓
### 1. 「信じること」の難しさと尊さ
マンドリッカは一瞬の疑念から、愛するアラベッラを激しく罵倒してしまいます。目に見える状況(誤解)に惑わされず、相手の本質を信じ抜くことの難しさを説いています。
### 2. ありのままの自分を受け入れる勇気
次女ズデンカは、家の都合で自分を偽り続けてきましたが、最終的に真実を明かすことで幸せを掴みます。自己犠牲の果てにある「真実の告白」が、こじれた状況を解決する鍵となります。
### 3. 「理想」と「現実」の折り合い
アラベッラは夢想家ではなく、非常に現実的な女性として描かれています。彼女は「白馬の王子様」を待っていたのではなく、自分の運命を預けるに足る「本物の相手」を見極める強さを持っていました。直感を信じつつも、相手の過ちを許す寛容さが真のパートナーシップを生むことを教えてくれます。
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ジェミニの解説で十分だが、最後にもう少し私なりの解説を。
まず、お似合いのカップルかどうかは、かなり重要である。
結局、男女は、似た者どうしでくっつくのではないだろうか。
物語の最後では、紆余曲折を経て、マッテオとズデンカが結ばれる。
ズデンカがマッテオに片想いをしているのだが、結論からいうと、マッテオには、華麗で才気あふれるアラベッラよりも、地味で平凡で、下男に扮していたズデンカがお似合いだ。
一方のアラベッラは、マンドリカと婚約後、破局しかけるが、ラストシーンで、マンドリカに、コップ1杯の水を差し出す。
この儀式は、マンドリカの故郷の伝統的な愛の意思表示の方法である。
2人はめでたく結ばれるが、結論からいうと、アラベッラのような非凡な美女には、平凡なマッテオではなく、マンドリカがお似合いだ。
次に、マッテオもマンドリカも、アラベッラにこだわりすぎなのだが、実際のところ、マッテオは、アラベッラでなくても別によかったのには驚きである。
アラベッラの寝室(薄暗い寝室)にいる女をアラベッラと思いこみ、満足をしたということだから、彼には弁解の余地がないわけである。
しかし、よく考えると、これはたまたまの出来事で、マッテオは不運であると同時に迂闊でもある。
彼は、ズデンカの罠に、まんまとハマり、論理的にアラベッラに求婚できなくなった。
だから、その場の勢いや流れで、ズデンカを選ぶことになったといえる(ドラマのこの部分については、ハッピーエンドとはいえない)。
では、もしマンドリカが、同じような場面に遭遇していたらどうだろうか。
私は、きっと、同じことをやったのではないかと思う。
もっとも、彼の場合、寝室の女がアラベッラではないことを鋭く悟って出ていくか、あるいは、その女にまったく満足をしないで終わるのではないだろうか。



