2022/06/29

Between Debt and the Devil(1)ヘリコプターマネーは日本を救うか?

アデアターナー債務さもなくば悪魔


書棚を整理しているとき、タイムリーな本を見つけて思わず読み耽ることがある。
今回は「債務さもなくば悪魔(Between Debt and the Devil)」というヘリコプターマネーの専門書である。
著者のアデアターナー(Adair Turner)はイギリスの元金融サービス機構(FSA)長官、ヘリコプターマネーの権威、イギリスを破綻させたヘッジファンドマネージャーのジョージソロスの仲間である(`・ω・´)オオ,カッコイイ!!


アデアターナープロフィール
(債務さもなくば悪魔(Between Debt and the Devil)表紙裏より)


そもそもヘリコプターマネー(helicopter money)とは何だろう??
中央銀行が国債の買入で財政資金を供給し、大量の貨幣を市中に供給すること。
これにより、財政規律を害する、中央銀行のバランスシートは債務超過となるため、中央銀行及びその発行する貨幣に対する信認が損なわれてしまう。
というわけで、ヘリコプターマネーは平時には行われない、劇薬である。

しかし現在の日本人にとって、ヘリコプターマネーとは、なじみ深く重要な話なのだ。
なぜなら、アベノミクス以降、日本銀行が金融緩和(QE)をしており、それがまさにヘリコプターマネーだからである。
通称ヘリマネの典型例としては、新型コロナの流行時に全国民に配られた1人10万円の定額給付金が最も分かりやすい。
まるでヘリコプターで上空から札束をばらまくような、太っ腹で無節操なバラマキの経済対策だ。
その経済効果は極めて大きい!!

そりゃそうだろう。
だが、ヘリマネの副作用、つまり通貨の価値の毀損による過剰なインフレを懸念して反対をする者もいる。
確かに、過剰なインフレなんてそう簡単に起きるものではない。
しかし、床の上に油をまき散らしても直ちに火災になるわけではないから大丈夫ですよ、などという子供だましの屁理屈を聞いて、誰が納得して安心するというのか。


monetary base,bank of japan

monetary base,bank of japan


もっとも、日銀のヘリマネのおかげで、アベノミクス以降、日経平均株価は上昇し、都心の不動産価格も上昇し、資産価値の上昇による「富」が生まれたことも事実だ。
そもそもアベノミクスのポイントは、構造改革や三本の矢ではなく、日銀のヘリコプターマネーという1本の矢だったのかもしれない。
日銀のヘリマネにより資産インフレが起きる、資産インフレで豊かになった人たちがその利益を市井で消費に回す、そうすれば街角景気は良くなる。
このメカニズムがうまくいかなくては、どうしようもなかった。

しかし現実には、株で儲けた人たちは株の儲けでまた株を買い、不動産で儲けた人たちは不動産の儲けでまた不動産を買うのが道理なので(人間の欲望は無限大であり、そうなるのはしょうがない)、アベノミクスは、昔からよくある「相場師」や「土地転がし」の儲け話を実現しただけだ。
街角景気が改善せず、実体経済と株価の乖離が起き、それがすっかり常態化した。
そして新型コロナウィルス~ウクライナ戦争~いよいよ、インフレが始まった。
最近の街では、女性のホームレスも見かけるようになり、何とも複雑な気分になる。

では、他の2冊の名著(「バブルの歴史」「大暴落1929年」)が警告するように、バブルは崩壊する、株価は大暴落するのか。
いや、専門家のあいだでは、今回のバブルはそう簡単には終わらない(終われない)と考えられている。
なぜなら、上空のヘリコプターから札束をばらまいている最中に、株価が暴落してしまったら、それこそ日本経済の破綻(!!)だからである。

つまり、「特攻隊」は戻れない、最近の政治のニュースでも、「一億総株主」という言葉が流れたが、そういうことなのではないか。
ちなみに戦時中の政府は「一億総火の玉」と言っていた。
もっとも、ヘリコプターマネーといっても、これ以上何をばらまくのかという感じもする。
なので、これ以上のバブル相場は想定しにくいと私は思う。

以下は、6月第3週終了時点のチャートである。


■⽇経平均株価 
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(出典・YahooFinance) 


6⽉第3週の下落により、6月第4週以降は、①〜④〜⑤と下落基調が継続することが想定される。
25000円を割り込み、④〜⑤に⼊ると、⽇銀の⾦融緩和以来の⻑期の上昇相場が終了したと判断してもよいだろう。
また、その場合は、相場が⼤きく動き、総崩れとなる可能性もある。
もし③に⼊ることがあるとすれば早期の20000円割れも視野に⼊る。 
かたや、25000円よりも上で相場が推移し、④〜②に流れ着いた場合、いったんは下げ⽌まったと判断してよいだろう。
ただそれでも当⾯は、②から再度下落が試されることが想定される。
少なくとも2本の右肩下がりの川の中に相場がある限り、下落基調が継続しているとみなす⽅がよいだろう。


■ドル円 
(出典・YahooFinance)
 

年後半、ドル円は、⾚い四⾓の中で、上下動することが想定される。
140円を越えたところからは上昇が困難となるだろう。
しかし、ここを容易に突破し、140円台に定着すると、もう⼀段の円安に備える必要があるだろう。 
ところで、⽇経平均株価はドルベースで⾒ると、円安の分だけ、余計に下落している計算となる。
そのため、外国⼈投資家は、現在の⽇経平均株価について⽇銀の⾦融緩和以来の⻑期の上昇相場がすでに終了した、と判断しているかもしれない。
そうだとすると、⽇本株売却、円売りドル買いの流れが⾃然であり、円安なら株⾼になると いう従来の考え⽅はもはやあてにならないかもしれない。
また、株安ともう⼀段の円安のセットも⼗分あり得るのではないだろうか。

まあ、これは、今日明日の危機をあおるような話ではなく、中長期の冷徹な相場予測である。
この歴史的なバブル相場、、、これがさらに延命するためには、例えば新型コロナウィルスの流行で政府が過激なバラマキをして株価が上昇したように、悪いことが起きるほうがいいのか、あるいは、景気が回復するなどの良いことが起きるほうがいいのか。
もちろん、一国民としては後者のほうがいいに決まっているが、地震、台風、津波、戦争など、政府がバラマキをする要因となるものがバブル相場の延命のためには、いい材料となってしまうのは皮肉なことである。
これらは全て、インフレを加速させる要因ともいえるので要注意である。


■WTI原油先物(2022年2月・強い原油高シグナル)


■NY金先物(2022年2月・中立シグナル)


■ドル円(2022年3月・強い円安シグナル)


■米国債10年(2022年・強い金利上昇シグナル)


それにしても、こういう逆相関の事態を私たち1人1人はどのように受け止めればいいのだろうか、、、(*'ω'*)ヨノナカドウナッテルノ!?
アデアターナーは本書で様々に論じているが、「債務さもなくば悪魔」というコワい名前を、かわいい自分の子供(本書)に付けている。
それが、ヘリコプターマネーの真実を示唆しているのではないだろうか。
ただし、和訳された本の帯には「劇薬ヘリマネのススメ」と書いてある。

まず、金融緩和が私たちに何をもたらすのか、ということであるが、資産価格の上昇という正の側面があり、私たちはそれをもう十分に味わった。
次は、もう1つの負の側面を味わうことになるのではないかと危惧する。
ヘリコプターマネーというのは、永遠には続けられないことなのである。

次に、ヘリコプターマネーは平時には行われない劇薬による経済の治療法だが、端的に言うと、お金を生み出す「悪魔」と契約をして、「債務」を際限なく増やすことである。
古典的物語では、悪魔と契約をした者は、、、ええと、最後には、どうなるんだっけ??
そのことについては、経済学者の先生やエコノミストといった専門家の楽観的な話を信じるのではなく、文学少女のお友達に結末を聞き、彼女の話を参考にするほうがいいのではないか。




■日経平均株価(2022年3月)
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■日経平均株価(2022年3月・赤丸のゾーンは強い下落シグナル)
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2022/06/28

またサイゼリヤで、アロスティチーニを食べた





またサイゼリヤで、アロスティチーニを食べた。ただ、せっかくアロスティチーニはおいしいのに、白ワインは100円のもので不釣り合いだ(*'ω'*) 香辛料もおいしい。これには白ワインが合う。300円程度のグラスワインの白があればいいのだが。




2022/06/27

串刺しのラム肉(アロスティチーニ)がおいしいので、最近サイゼリヤに入店することが増えた




串刺しのラム肉(アロスティチーニ)がおいしいので、最近サイゼリヤに入店することが増えた。ワインとも相性がいい。ただ、せっかくアロスティチーニはおいしいのに、赤ワインは100円のもの、イマイチの品質なので、両者が不釣り合いだ(*'ω'*)




2022/06/26

Coastal Region

初夏の暑い日。
早めに用事が済んだので私は日暮里駅で電車をおりた。

①日暮里駅~谷中銀座~千駄木駅~団子坂下交差点~森鴎外記念館のモリキネカフェ
②日暮里駅~谷中銀座~朝倉彫遡館~東京芸大~黒田記念館の交差点の上島珈琲
③日暮里駅~谷中霊園~渋沢栄一の墓~寛永寺~黒田記念館の交差点の上島珈琲

①②の散歩コースは知っているが、③の散歩コースはまだ知らない。
②の方がおもしろいとは思うんだけど、今回は未知の③を選んだ。
日暮里駅を出て、JRの線路沿いの細い道を歩く。
狭い階段の坂道を上がるとすぐに谷中霊園である。
花屋、石屋、ボロアパート、座禅道場~霊園内の入り組んだ路地を歩くこと約10分、芋坂というところに出た。

おや、線路の向こう側に行ける歩道橋がある。
ああ、そうか、、、墓参りに来る場合、線路の向こう側のきれいな道を歩き、芋坂の歩道橋を渡ってこちら側に来る方が、墓の位置によっては、らくちんなのだ。
渋沢栄一の墓を見に行く場合は、谷中霊園の反対側、線路の向こう側に出て、線路沿いの道を歩き、「御隠殿坂跨線橋」を渡り、まっすぐ歩く、これが一番よさそうである。


渋沢栄一の墓


渋沢栄一の墓に着いた。
正確には、渋澤家の墓である。
その墓地は整地された小さな公園のなかにあった。
休憩用のベンチが木陰に並んでおり、案内の立札もあり、ちょっとした観光スポットになっていた。
暑いので私はベンチに座り、ペットボトルのお茶を飲んだ。
日なたにある立札は、暑いので、読み流した。
一番右の「渋澤家」の墓石には、紫のきれいな花が供えられていた。

その後、谷中霊園を出て、閑静な通りを歩き、寛永寺に着いた。
隣に中学校があり、寛永寺の前で、無言で下校する子供たちの集団とすれ違った。
境内に入ると、何人かのおじいさんが、庭や本堂でくつろいでいた。
こちらは、まるで時が止まっているかのようだ。


寛永寺


その後、寛永寺を出てから黒田記念館に着くまで、東京国立博物館、国際子供図書館の前を通ったが、ここでも課外授業の子供たちの一団とすれ違った。
子供たちは異様なほど静かだ。
すれ違うとき、引率の女教師がマスクを外し、子供たちに大声で話しかけるのが聞こえた。

「みなさん、今日は暑いので、マスクを外してもいいんですよ!!」

彼女は教師の立場上、マスクを外しなさいとは言えないので、外してもいいんですよ、と訴えかけているのだ。
しかし、子供たちは大人のまねをしてマスクをしているのであり、返事がなかった。


黒田記念館


黒田記念館に到着。
玄関を入ると若い男性職員が待ち構えていて、検温器の前に立つように、と促された。
35.8度。
私は店舗の入口などで検温チェックをするとき、いつも思うのだが、、、うそでしょ~!? 私って、低体温症でヤバいんじゃないの~??
しかし私は、若い男性職員にご苦労様と声をかけ、展示室のある2階に上がった。


黒田記念館


黒田記念館


黒田記念館の展示室は2階のワンルームだけである。
いまは黒田さんといえば日銀総裁の黒田さん(黒田東彦氏)、画家の黒田清輝のことを私はよく知らないのだが、ここは入場料無料、東京芸大のすぐそばの交差点にあるので、ふらりと入ってみるのもいいかもしれない。

その後、上野駅から東京駅へ出た。
KITTE(東京駅前郵便局)でお友達に郵便物を出し、日本橋高島屋、コレド日本橋で買い物をし、休憩、そしてシャングリラホテルの向かいのパソナ本社ビルへ。


キャプランワインアカデミー


実は、この日は、T先生のワイン教室の日なのであった。
ここでも、入口で検温をしたし、教室のテーブルには、毎度のことだがビニール手袋が置いてあった。
感染防止のため、ワインのボトルを持つときに着けるものだが、もう手袋のほうは着けなくてもいいのではないか。
なぜなら、はずす順番を考えた場合、手袋を放棄しない限り、マスクを放棄することもないだろうから。

さて、ワインの話を少し。
この日のテイスティングは、スペイン、ポルトガル、イタリア、ギリシャの沿岸地域(Coastal Region)の白ワイン5種類だった。





あれ?? いつもの感じと違うな。
途中、セブンイレブンで干し梅を買って食べながら歩いてきたのだが、なんだか、そのような味がする。
T先生の話だと、海風の影響で、ブドウに微量の塩分が付着することがあるためである。

それにしても、今日のT先生のファッション、素敵だなあ(*'ω'*)♪♪
夏らしく、さわやかな白いシャツにジーンズのスカートである。
ん~、もしかしてこれもまた、Coastal Region??


キャプランワインアカデミー

2022/06/22

明日になったら気が変わってしまうから思い立ったときに出かけよう

柏に行く用事があり、そのついでに柏市の公共施設(パレット柏)に立ち寄った。
繁華街で買い物をした後、暑いので休みたくなり、私はドンキホーテの斜向かいの商業ビルの3階へ。
公共施設というのは、繁華街にあってもわりと空いているので、エスカレーターを上がると周囲の空気が涼しかった。
私は、階下のセブンイレブンで買ったペットボトルを持ち込み、パレット柏のオープンスペースに入った。
帰りにちょっと郵便局で書類も出したいので、ここで作ってしまおう。

私は2人用のテーブル席に座り、30分ばかり事務作業をして過ごした。
が、午後3時前になると、職員の呼びかけがあり、全員退出してください、と言われた。
これから消毒作業をするという。

いや~、これはいちいち、めんどうくさいなあ、、、

とはいえ、公共施設の無料スペースの場合、1日中、同じ席を占拠されるとみなが迷惑するので、総入れ替えの時間を設けるのは妥当である。
コロナ禍の消毒作業は、そのためには都合のいい口実なのだ。
かくして、オープンスペースは30分ほど立入禁止に。
数人の女性職員が消毒作業を終えると、今度は電気が消された。

あらま~、徹底的にやるのね、、、


パレット柏、オープンスペース


再開放の時間まで、私は入口付近のホワイトボードを眺めて待っていたが、「みんなのギモンの掲示板」というコーナーが、なかなかおもしろかった。
Q&Aを書いたのはオープンスペースで自習をする学生たちと思われるが、イタリア料理っぽくキレてください、、、
なるほど、そうやってキレるのか!!
でも、あんまり恐くないけど。

こういう感性は大事だと思う。
さて、郵便物ができあがったので、私はオープンスペースを出て、帰ることにした。
ただその前に、併設の柏市民ギャラリーをのぞいた。
まあ、この手の公共施設の展示会はアマチュアの趣味的なものが多いので、3分で見終わるだろう。


パレット柏、柏市民ギャラリー


おや??
これは意外にも、いいな。
小川兄弟の「極彩四季」。
旅行写真の展示会なので、素人かと思いきや、彼らはプロの写真家だった。
兄弟のどちらかが登山家で、大迫力の山岳写真が何点も展示されている。
また、会場のライティングも絶妙で、写真に添えられた短い詩もよかった。
「明日になったら気が変わってしまうから思い立ったときに出かけよう」
「ありきたりの日常を手放し、別次元の世界に身を委ねたとき自分の想像力が自由を手にする」


小川兄弟、極彩四季


小川兄弟、極彩四季


小川兄弟、極彩四季


ある辞書によれば、掘り出し物とは価値あるものや珍しいものを探し当てることである。
写真を見終えた後、小川兄弟と話すことができた。

「とてもよかったです。」
「どうも、ありがとうございます^^」
「小川さんたちって、本当のご兄弟なんですか??」
「もちろん、そうですよ。」
「ですよね~。目もとがよく似ています。」
「それ、よく言われます。」

私は、こないだの智明葵(CHIAKI)に続いて、記念写真を撮りたくなった。
しかし、東京都美術館のように常駐職員がおらず、今回は兄弟1人ずつと順番の記念写真となった。


小川兄弟、極彩四季


小川兄弟、極彩四季


「この写真、柏の市民ギャラリーではもったいないなあ。」
「そんなことないですよ。」
「銀座のソニーギャラリーとか、一等地にいけるんじゃないかしら。」
「まさか。ぼくたち、そんなところでできますかね~。」
「いい写真なので、できると思いますよ。試しにソニーに持ち込んでみたら??」
「も、持ち込みですか!?」
「そうです。私、業界人ではないので、ソニーに持ち込めるかどうかは知りませんが。」
「どうなんでしょうね、、、」
「電話して聞いてみたらどうです??」
「どうしようかな、、、」

明日になったら気が変わってしまうから思い立ったときに出かけよう。

2022/06/21

親子丼用の鶏肉を使って、あんかけ焼きそばを作ってみました


普段、焼きそばには豚肉を入れますが、冷蔵庫に豚肉がなく、買い出しのため、肉屋へ。ただ今回は、親子丼用の鶏肉を使って、あんかけ焼きそばを作ってみました。非常においしかったです♪♪




2022/06/18

東京都美術館ZEN展、レジン絵画作家智明葵(CHIAKI)との出会い

午後から、秋葉原で人と会う予定があり、約束の時間まで上野で過ごした。
上野駅の改札を出たのは11時過ぎ。
駅周辺は、コロナウィルスの沈静化で、明らかに人出が多かった。

アトレ上野のあんみつみはし、、、ああ、混んでいるなあ。
ヨドバシカメラの前の交差点へ。
上野の森さくらテラスのタリーズコーヒーも、やはり、混んでいる。
急な階段をのぼり、上野の森美術館の脇に出た。
おや、この行列は、、、なるほど、木梨憲武の展示会か。

しばらく公園内を歩き続けた。
上野公園のどこかの美術館に行きたい場合は、とにかく、公園口から出ないと遠回りになってしまうのだ。
右手に東京文化会館、左手に正岡子規記念球場。
その先の十字路を左へ、ようやく、スターバックスの前に辿り着いた。
ああ、やっぱり、スターバックスが空いているわけがないよな。
私はさらに公園の奥へ、上野動物公園の右手奥にある東京都美術館のなかに入った。

東京都美術館なんて、久しぶりに来たなあ、、、
久しぶりなので、ノートに記念スタンプを押していこうと思ったら、コロナ禍のためスタンプはありません、とのこと。
スタンプを押したい場合、受付に申し出る必要があるようだ。

さて、私のお目当ての展示会はZEN展である。
午後からの用事の準備のため、途中で私はカフェに入りたかったのだが、それが一向にかなわず、ZEN展の会場のある東京都美術館に着いてしまった。
まあ、準備は後回しでもいいか。
私は2階の第一展示室に向かった。


東京都美術館、ZEN展


実はZEN展のことを、私はまったく知らないでふらりと来たのだ。
ただここで、レジン絵画作家の智明葵(ちあき、CHIAKI)が新作を出展するというので、用事のついでに立ち寄った。
受付で手続をするとき、投票用紙と鉛筆をもらった。
職員に聞くと、この展示会は公募展で、応募すればたいていは出品がかなうとのこと。

な、なるほど。
智明葵さん、、、まだまだ修行中、発展途上のようですね。


東京都美術館、ZEN展


東京都美術館、ZEN展


公募展なので、作品は多種多様、壁に所狭しと作品が飾られている。
たとえが適切かどうかはともかく、この展示会はドンキホーテの店内のようでもある。
プロ(キュレーター)が考えに考えて展示した空間ではない、作家どうしの場所の争奪戦があったのではないか、という感じもする。
しかし、これはいい!!と私は思った。
ドンキホーテの店内が楽しいのと同じで、スタイリッシュな展示会とはまた別の楽しみがある。


東京都美術館、ZEN展


展示室の一角に、クイズコーナーがあった。
なになに??

(Q)
特急電車こだまの食堂車に設置する際、国鉄の職員が適当に名付けたという胡散臭い名付けのエピソードを持ち、現在では実態に即していない「チン」という別名で呼ばれ続けている調理器具はなに??

(A)
電子レンジ

おお、そうだったんですね!!
ええと、「レジン」ではなく、「レンジ」か。


東京都美術館、ZEN展


あらま~、かわいらしい招き猫ちゃん!!
さすが、婚活仕様、、、右のほうは、目力がすごい。

ええと、、、う~んと、、、
智明葵さんは、どこにいるのかしら??
彼女はキモノがトレードマークで、スタイルもいいので、ドンキホーテのような雑然とした場所にいても、すぐに見つかるはず。

おお、いたいた!!
キモノ姿の彼女は、おばあちゃん2人組と話していた。
そのあいだ、私は彼女の出展作品を撮影。


東京都美術館、ZEN展、黒龍図(予定)、智明葵(CHIAKI)


今回の作品は「黒龍図(予定)」というレジンアート(resin art)である。
これを見て、私は「ドラゴンボール」のシェンロンを思い出した。
シェンロンは緑色であるが、、、ああ、ドラゴンボールなんて、懐かしい思い出だなあ。
鳥山明、レッドリボン軍、シェンロン、フリーザ、ピッコロ、魔人ブウ、などなど。
う~ん、待てよ、ドラゴンボール、鳥山明、魔人ブウねえ、、、(*'ω'*)ブウブウ

しばらく話してから、スタッフに頼んで、智明葵との記念写真を撮ってもらうことに。
さすが、センス抜群、黒龍図とキモノの柄が見事に合っている。
その後、私は急いで階下のカフェへ。
午後からの用事の準備のためである。
う~ん、魔人ブウねえ、、、(*'ω'*)ブウブウ


東京都美術館、ZEN展、智明葵との記念写真


以下、追記。
彼女の「黒龍図」がZENの人気投票で準優秀賞を受賞したそうである。

「黒龍図」受賞
6月に開催『第20回公募ZEN展 東京美術館』
700点以上に及ぶ作品、6日間の会期中4800名の来場者から投票があったとのことでした。
出展作品『黒龍図』 は準優秀賞を受賞いたしました。
ご来場いただき本作品にご投票してくださった皆様ありがとうございました。

2022/06/09

柳橋、ルーサイトカフェ&ギャラリー(lucite cafe & gallery)

 




「柳橋といえば芸者ですよね??」
「ええ、昔は。」
「屋形船から隅田川の花火を見る場面が、落語であったような気がするなあ。実際ここから隅田川の花火は見えるのですか??」
「いえ、今は高いビルが多いので、陰になってしまいます。」



2022/06/05

The story of Tokyo Tarot Museum(1)「節制」のタロット

この日の予定。

浅草→渡辺涼太ほか共同展示会(アートホテルKAIKA)→東京タロット美術館→日本橋室町→DeepTechスタートアップイベント(フランス商工会議所)

アートホテルKAIKAは2度目の訪問。
浅草駅をおりたら、仲見世の方には行かず、隅田川を渡る。
吾妻橋の1つ南の駒形橋を渡って、ただ直進するだけ。

さて今回は、渡辺涼太さんの作品を見に来た。
渡辺涼太さんは、アート友達のIさん、イチオシのアーティストである。


ホテルKAIKA、渡辺涼太


渡辺涼太、アートホテルKAIKA


実は渡辺涼太さんの絵は、去年末、渋谷のWATOWAギャラリーで1度見たことがあるのだ。
とても印象に残る絵だが、何やら山奥の温泉旅館で、映りの悪いテレビを見ているようでもある。
何が描かれているのか、よく分からないのだが、インパクトと力強さ、激情も含まれており、なかなかオシャレでもあり、センスを感じた。

その後、1階のラウンジにある他の展示作品も見た。
カフェの壁には紫色の大きな絵があり、カフェと通路の間には金網で囲まれた展示スペースがある。
金網の向こうで見にくいが、なんだか、プロレスラー大仁田厚の金網デスマッチみたいじゃないですか。


アートホテルKAIKA


アートホテルKAIKA


その後、私は、かねてより行きたかった浅草橋の東京タロット美術館へ。
ここは問屋街なので入り組んでいる。
おまけに、「東京タロット美術館」という看板のビルが堂々と建っているわけではないので、探すのに苦労した。
1階のクロネコヤマトの店舗が目印。
その横の狭い正面玄関を入り、狭いエレベーターでビルの6階へと上がる。

オフィスビルとはいえ、分譲マンションみたいだ、、、おお、本当に、美術館がある!!
小さな字で、「東京タロット美術館」と書いてある。
つまり、これは、他人様の家の表札である。


東京タロット美術館


玄関に細長い傘立てが置いてあり、薔薇の日傘が1本、入れてあった。
館内は、そこそこ広い大部屋と、小さな事務室、会議室、倉庫などがある。
美術館に来たというより、誰かの家にお邪魔している感じがして恐縮なのだが、、、タロットカードに囲まれた女性的な空間は妙に居心地がよかった。
実はここ、5階のおもちゃ屋さんがプロデュースしたもので、東京タロット美術館とはいうものの、タロットカードショップ+ブックカフェ、をイメージする方がしっくり来るのではないか。

受付で入場料500円をスイカ決済(6月6日から入場料は800円)。
受付の女性が、タロットカードを1枚引いてください、と言うので、差し出されたかごの中から裏返しのカードを1枚選んだ。


節制のタロットカード


正位置の節制かあ、、、よ、よかった。

節制とは、大アルカナ14番目のカードで、「予定通り」「うまくいっている」「調和」などの解釈である。
ただし、タロットカードは逆位置の場合、意味がひっくり返ってしまうのだ。
したがって、逆位置の節制なら、「予定通りではない」「うまくいっていない」「調和していない」などの正位置の否定の意味か、または、「マンネリ」「停滞」などの正位置の意味をネガティヴに解釈し直すこととなる。


東京タロット美術館


10分ほど、展示品や売り物のタロットカードを見て回った。
額縁に入った22枚の大アルカナの展示、ここだけが撮影可能といわれた。
棚の上に並べられた売り物のレアカードには高額の値札が付いている。
いくらレアとはいえ、かなりの値段なので驚いた。
封がしてあったし、買う気のない私は、あまり熱心には見なかった。


「フィボナッチ」「神話、伝説とおとぎ話」 「悪魔の美術と物語 Devils in Art and Legend」


その後、私は書棚から3冊ほど選び、窓際の席に座った。
運ばれてきたお茶を飲み、しばらく本を読んで休憩。
どれも書店で見かけない珍しい本だが、神秘的な内容でおもしろそうだ。
フィボナッチ数列は、投資分析の方法としてもわりと人気があり、よく知っている。
しかし、考案者のフィボナッチが、まさか周囲の者から能無しと呼ばれ、嘲笑されていたとは思わなかった。
フィボナッチの本を閉じ、ふと、手元のカード(節制)を眺めた。
どうなんだろう、、、自分の人生のこれからを、タロットカードが暗示していると思うなんて。
タロット占いの結果を信じて、自信を持ってもいいのだろうか。

「タロットカードの78枚のうち、22枚で構成されたカードを大アルカナといいます。アルカナとは、ラテン語で「神秘」「秘密」という意味で、大アルカナは番号と表題が書かれた寓意画となっています~中略~タロットを読む時は、直観が大切です。直観は考えるよりも早く、遥か遠くからやって来る「報せ」です。あなた自身に宛てられた、あなたが読めるように託されたメッセージです。見た夢と同じように、そのカードがどのように見えたのかが鍵となります。まずは、あなたが感じたことにフォーカスしてみてください。」(東京タロット美術館資料より)

確かにそのとおりだ。
私たちは何かあった時、あれこれ理屈っぽく考えるより、直観を素直に信じるべきだ。
目に映る景色は、自分のみに与えられた、自分のみにしか解けないアレゴリー(allegory)である。
内なる自分と対話をして、「隠された意味」にフォーカス(focus)してみよう。
そうすれば私たちは、フィボナッチのように素敵な発見ができるかもしれないし、あるいは、思いがけないフォーチュン(fortune)とめぐり逢えるかもしれない。