2024/07/27

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  • 東証の近所のビルの地下の「小楠国」に潜入。。。
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  • ギャラリーフロレゾン跡地再訪
  • 蝶々夫人(1)離れ離れになって3年だが、心変わりは一切ない
  • 蝶々夫人(2)くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ
  • 私の努力が報われる!?
  • 1980年代のデジャヴュ、、、
  • 男坂、女坂

■執筆者
加藤光敏
詳しいプロフィールについては、KADOKAWAのウェブサイトをご覧ください。

■連絡先
inquiry@efandc.comまたはmitsukato117@gmail.com

2024/07/21

男坂、女坂

「墓石が焼けるように熱いから、墓参りはイヤよ!」とママ殿は私に言った。
「そうですよね~(*'ω'*) 私ひとりで行ってきます」
「この暑さで、すぐ腐るから、お供え物は、いらないわ」
「分かってますよ。墓石に水をかけて、報告だけしてきます」
「私のことも、おばあちゃんに報告しておいてね」
「分かってます、分かってます」

7月は命日の月である。
7月5日は、愛犬の命日。
7月10日は、ママ殿のママの命日、、、つまり、私のおばあちゃんの命日である。

ということで、先週、私は、お盆の墓参りに、酷暑のなか、行ってきた。




柏市内のペット霊園「どうぶつセレモニー」。
我が家の愛犬は、6年前の7月5日に死んで、ここに埋葬された。

場所は、国道16号線沿いのセブンパークアリオ柏の近くである。
工業団地の交差点から倉庫街に入ると、その外れに小さな民家がある。
小さな民家の庭が、ガーデン形式の墓地になっている。

管理人は不在で、事務所の扉はカギがかかっていた。






自分だけかと思っていたら、よく見ると、小屋の中に、ニワトリが1匹、潜んでいた!(上記写真左)。
記念写真を撮ろうと思って何度か呼んだ、床下から出てこなかった。

まあ、この暑さでは、、、仕方がないか。

ちなみに、写真右奥の仕切りの向こうが火葬場である。
また、右手前の建物の内部は、銭湯の下駄箱のような部屋なのだが、こちらはペットの遺骨の保管場所となっていた。

どこかに愛犬の遺骨があると思うのだが、、、番号が分からなかった。




続いては、このブログではお馴染みの「圓通寺」。
東京スカイツリー近くの圓通寺には、ママ殿の実家の墓がある。
これまで何度か書いたが、圓通寺とは縁が通じるお寺ということで、私は大変に縁起がよいところだと思っている。
そこで、都内の用事のついでに立ち寄ったりもするのだが、なぜか私にはぜんぜん良縁をもたらさないのだ。

これは、いかなることか。。。




いつもは、近くのスーパーで買い物をして、花を飾ったり、供物を置いたりする。
しかし、この暑さでは、、、誰だって、やる気が出ないと思う。
時期的にお盆だが、他の家のお墓を見ても、花や供物はとくに見当たらなかった。

私は、墓石にチョット水をかけると、セブンイレブンで買った冷たいお茶を置いてみた。
が、、、直射日光で焼けるように暑く、私自身が、ペットボトルのお茶を自分で飲んでしまった。
置いていってもゴミになるだけなので、飲んで持ち帰ろう。

その後、私は、銀座~上野広小路~湯島天神へ。

高台にある湯島天神は、天神下の交差点を真っすぐ行き、合同庁舎の方の坂道を上ると、表から境内に入ることになる。
しかし、交差点を左折し、すぐ路地裏に入ると裏参道で、男坂という急階段にあたる。
男坂は、38段の石段だが、これがまた、階段の幅が狭くて急である。
しかし、男坂の右手には、ゆるやかで、踊り場のある女坂もある。






今回は荷物があり、女坂から境内に上がった。
上がり切ると、私は、38段あるという男坂を見下ろした。
こちらはまるで登山道だが、頂上まであっという間だ。

男坂と女坂、、、なぜこちらが男坂で、あちらが女坂なのだろうか。
私は、2つの坂を見下ろして少し考えた。

ふつうに考えると、女は男より、か弱い生き物だから、こちらが女坂である、というような説明になると思う。
しかし、昨今の女は、か弱く見せておいて、野蛮で凶暴で攻撃的であったりもするので・・・そのように考えるのは実情にそぐわないであろう。
また、例えば妊婦が安産の御守りがほしいときは、こちらから上がるというのもありそうだが、湯島天神は学問の神様である。
ということで、私は次のように考えた。

男は、せっかちで、目的地まで多少危険でも話が早い方がいい。
なので、こちらが男坂ということなのである。
これに対し、女は、慎重で、危険を好まず、話が早いのをかえって警戒する。
目的地まで、時間をかけても安全の方がいい。
なので、こちらが女坂なのだと思った。

なるほど、、、男女の関係が一気に進まないのも、まあ、そういうことなら当然か、と私は思った。
また、男と女は親しいようでも別々の他人なのであり、男は女より先に上がって、頂上で女の到着を待っているものなのだ。
そして、女は、男をさんざん待たせて、ゆっくりとやって来るものなのだ。




狭い境内は、暑いので、人もまばら。
湯島天神の境内を歩いたが、いまは受験シーズンではなく、花が咲いているわけでもなく、
庭園の方は工事中(庭の手入れ中)だった。
受験生の絵馬を眺めてから、本堂で、お参りを済ませた。

さて、湯島天神で何を祈ったかというと、、、ここは受験生にとって非常に有名な学問の神様である。
御利益があるとすれば、私にも、学問に関する御利益があるというのが理屈である。
しかし、私は、それをもう得ているような気がしているのだ。
いくつか先生の肩書があるし、今年4月から昭和女子大学現代ビジネス研究所の研究員にもなった。
ということで、この日の私は、学問とはまったく別のご利益を求めて祈ったのだった。

そして、帰るとき、恋みくじを引いた。
「湯島天神の恋みくじ」か、、、最近は福徳神社ばかりで、ここのおみくじは、久しぶりに引いたような気がする。






2024/07/18

1980年代のデジャヴュ、、、

こないだ申し上げたとおり、ありがたいことに、今年も執筆の依頼をいただいている。
現在の私は、締切に向けて、引き続き、原稿を書き進めているところである。
ということで、私の努力が報われるまでには、まだもう少しの時間がかかるようだ。

もっとも、毎日書斎でパソコンと向き合うと行き詰まるし、気分転換は非常に重要だ。
そこで、外出して、喫茶店などでスマホ片手に書くこともある。
柏だと高島屋のスターバックス、カフェドクリエ、取手だと駅前のウェルネスプラザ取手のカフェやバーミヤンも居心地がよい。


(柏高島屋スターバックス)


さて本題。
最近は株価も上がっており、バブルの様相を呈している。
買うか買わないか迷っている方も多いと思うので、たまには、読者の参考になるような相場の話を書いておこう。

少し前の話だが、元三井物産で、長きにわたり為替トレーダーとしてご活躍された、業界著名人ハリー武内さんとランチをして、相場のことをいろいろ話す機会があった。
このブログでは、このような会合を、通称、相場秘密会議と呼んでいる(2022/06/04「兜町、秘密会議?」)。
秘密会議とは何事かと思うが、単なる飲み会、食事会である。

テーマは、「スバリ、今すでに株価はバブルか?」であった。
田原総一朗氏の「朝まで生テレビ」のお題のようだが、テーマ的には面白い。
もう1人の討論参加者は、副業で作家をされている滝川徹さん、彼も金融関係者である。






現在は、アベノミクス以来、最も金融緩和されている!

これが第一の重要なポイントだ。
物価が上昇しないデフレのうちは、たとえマイナス金利でも、トータルでは引き締めに近い。
しかし、いまは物価上昇率がこれだけ高くなっていて、それでもいまだゼロ金利のままだ。

実質金利=名目金利ー物価上昇率

「実質金利とは金利を物価上昇率との関係から見たもので、見かけの金利(名目金利)から物価変動の影響(予想物価上昇率)を差し引いた金利を指します。一般的に、一国の実質金利を見る場合、主に政策金利から消費者物価の前年比上昇率を差し引いて算出されます。」

つまり、現在の日本は、実質で見れば劇的な金融緩和状態なのだ。
したがって、さらなる物価高となるのも、現在のような株式バブルになるのも理屈である。
政府は、マイナス金利の解除で、利上げをしたかのように(仕事をしたかのように)見せかけている。
が、このまま利上げをさぼるのは、常識的に考えると、マズいと思うのである。

筆者はそう思うが、先日、経済学者の伊藤元重先生が、講演で、早期の利上げが必要とおっしゃっていた。
伊藤先生は、目先0.5%くらい、1%でもおかしくない、というニュアンスだった。
ウクライナと中東は戦争の最中である。
インフレのマグマが世界各地に溜まっている。
伊藤先生は、「いつホルムズ海峡が閉鎖されてもおかしくないのだから~」とおっしゃっていた。
しかし、個人的には、長い目で見て、たかが1%の利上げで済むのだろうか、とも思える。






食後は、ソーシャルグッドロースターという、近くのカフェに入店した。
雑居ビルの2階にあるソーシャルグッドロースターは、障害者施設の運営するカフェである。
以前、新御徒町のリンネバーの店員から聞いたことがあって知っていた。
店内のテーブル席は、障害者のコーヒー豆の作業場になっているそうで、私たちはバルコニー席に案内された。
午後の陽当たり良好なテーブル席で・・・まあ、実際はとても暑いのだが・・・冷たい飲み物を飲みながら、3人で相場の先行きについて話し込んだ。

私は、オリジナルのコーヒーを飲みながら言った。「日本株はバブルです。日経平均株価4万円、いきましたね。この先、どうなっちゃうんだろう」
「しかし、いま為替はかなり円安です。80年代のバブル時はプラザ合意後の円高でしたよね?」と滝川さん。
「そうそう。昔の日本は経済成長していたから、円高で株高だったんですよね」と私。

しかし、ハリー武内さんはコーヒーを飲みながら、落ち着いた口調で私たちにこう言った。
「いや、違います。当時、プラザ合意で大円高となりましたが、その後、ちょっとした戻りがあって、ゆるやかな円安トレンドの中での株式バブルでした」
「そうなんですか」と私たち。

円安なら株高・・・ゆるやかな円安が株式バブルには心地よい、ということである。
これが二番目の重要なポイントである。

しかし、今回の円安は強烈で、当時とは違うように見える。
新しい円安トレンドで、戻り相場ではない、というのがマーケットの多数の見方だろう。
今年は150円以上に定着しそうだ。
来年以降、200円に向かって加速する可能性もある。
したがって、日銀が利上げをさぼっていると、年金生活の高齢者や障害者は、今後さらに困ってしまうと思うのだが・・・まあ、せっかく年金支給額のルールを物価スライドからマクロスライドに変えたのだから、政府はこの点に関しては、狙い通り、してやったり、と思っているだろうが。

「今後、ドル円相場が落ち着いてくると、当時と同じように、さらに株式はバブルになるのでしょうか?」と私。
「さあ、どうでしょう、、、何ともいえませんが、日本株にとって円安は居心地がいいというのは確かです。ボクは85年経済学部卒ですが、いま、ボクは当時の日本を見ているようです」
「えっ、そうなんですか?」私たちは顔を見合わせた。
「1980年代のデジャヴュ、、、というわけではないですが、不動産と金融業界は、当時の光景とソックリです」
「な、なるほど、、、」

私は97年法学部卒で、当時まだ中学生だった。
私より年下で経済学部卒の滝川さんも、昭和バブルなんて知らない。

実は、私たち3人は、それぞれ10才ほどの年齢差があるが、同じ慶應OBなのだ。
3人とも去年、ビジネス書を出して、ふとしたキッカケで今年知り合い、こうして3人で集まり、情報交換などをしている。


東証ペンクラブ会報誌「Pen」2024


東証ペンクラブ会報誌「Pen」2024


最後に。
私は5月に東証ペンクラブの会報誌「Pen」に投資エッセイを書いた。
ここには、「スバリ、今年の日経平均株価とドル円はどうなるか?」が書いてある。
2024年2月当時の筆者の相場予測を書き記して終わりにしようと思う。

■日経平均株価
筆者の高値圏予測 42000~43000円
最高値      42426.77円(2024/7/11)
筆者の下値メド  31000~34000円
現在値      41097.69円(2024/7/17終値)

■ドル円
筆者の高値圏予測 160~163円
最高値      161.95円(2024/7/4)
筆者の下値メド  140円
現在値      156.10円(2024/7/17安値)

※ペンクラブの原稿を書いたのは(相場予測をしたのは)2月後半のことである。データは、原稿の提出時=2024/3/8のものを使用して計算している

2024/07/06

私の努力が報われる!?







家から持ってきたエビアンに、スヌーピーが描かれている。


「私の努力が報われる」・・・本当かいな!?(*’ω’*)

2024/06/29

蝶々夫人(2)くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ

2024年も、あっという間に半年が過ぎようとしている。
もうすぐ7月だ。

こないだ申し上げたとおり、ありがたいことに、今年も執筆の依頼をいただいている。

もちろん、原稿には締切がある。
現在の私は、締切に向けて、コツコツ原稿を書き進めているところである。
が、他の仕事も抱えており、これまでの私と比較して、明らかに、、、仕事を詰め込み過ぎている。

もっとも、毎日書斎でパソコンと向き合っているわけではない。
原稿を書くときは、何度か推敲をするが、書斎でパソコンだと捗らないことも・・・そこで、気分転換に外出して、喫茶店などでスマホ片手に推敲をする。
最近は、アトレ取手のスターバックスで書くことも多いが、柏高島屋のスターバックス、あるいは、カフェドクリエにもよく行く。


(アトレ取手スターバックス)


(柏高島屋スターバックス)


ある日の昼下がり。
私はスターバックスのダークモカチップを飲みながら、手帳を見ていた。
こないだ書き込んだ蝶々夫人の雑感がメモってある。

蝶々夫人をトゥーランドットと比べると、なかなか面白い。
トゥーランドットは賢明で疑り深かった。
あらゆる事情を洞察し、意中の相手でも、殺して追い払ってしまった。
しかし、女王の権力や圧力に屈さず、殺されなかった男なら、女王の戦略的パートナーとしてふさわしいので、結婚をOKするということであった。

これに対し、蝶々は正直で純粋すぎた。
直ちに意中の男を受け入れた。
その後は、意中の相手を、ただ信じて待った。

ある時、自分の人生に劇的変化をもたらすような意中の相手が出現することがある。
このとき、早い者勝ちが理屈で、すぐにOKしたくなる。
だが、賢明な女性は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留する。
素晴らしい恋愛には、障害が必要で、意中の相手なら即答することで障害がないので、返事を保留して障害を作り出すということだ。
保留後のやりとりや、障害を乗り越えるプロセスで、相手の愛や真剣さを見極めることができる。

もっとも、蝶々の場合、彼女の置かれた当時の状況を考えると女王のようにふるまうのは無理な話だ。
しかし、もし彼女が他の名誉ある仕事をしていたらどうか、あるいは、自分のやりたいことを仕事にしていれば?
彼女は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留するというのは、わりと簡単なことであったと思う。

以上は、2024/06/24「離れ離れになって3年だが、心変わりは一切ない」より。




男の立場から、この問題を考えてみる。

賢明な女性が、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留するという対応をした場合、男性は、フラれたと思い、とっくに諦めている。
あるいは、ほとんど忘れていたり、興味の対象が別の女性に向いている。

しかし、彼女的には保留をしているわけだから、その後、安全な場所からこっそり様子をうかがっていたりして・・・ある時、タイミングを見はからい、男性の前に、突然、現れたりするかもしれない。
このとき、もし彼女がトウーランドットだったら、男性は殺されるかもしれないが、もし彼女が蝶々のように正直で純粋だったら?

だから、くれぐれも安易に・・・ピンカートンのように「結婚してほしい」などと、蝶々のような相手に申し込んだりしないことだ。




唐突だが、ここからは、法律の話をする。
ご存知のとおり、私は終活講座の先生でもあるが、今回は相続や認知症対策に関する法律の話ではない。
契約法一般の話である。

まず、契約を端的に言うと、誰かと誰かが約束をすることである。
「契約」=「申込」+「承諾」により成立する。

契約書があれば確実な証拠だが、原則として口約束だけでも成立する。

例えば、AさんがBさんに何か申込みをし、BさんがAさんに対して、承諾(イエスの返事)をすると、契約が成立する。
すると、AさんもBさんも契約というものに拘束され、相互に権利義務が発生する。
要するに、約束をしたら、お互い、約束を守らなくてはいけないということを、難しく言っているだけなのであるが。

もっとも、契約が成立するまで、申込の撤回ができる。
Bさんの承諾前に、Aさんが申込を撤回すれば、この話はなかったことにできる。
また、時間が経過してもBさんの承諾がない場合は、Aさんの申込みはなかったという扱いにされることがある。
例えば、お昼に出前を頼んだが、夜になっても店から返事すらない場合である。
状況が変化したら、そのことも考慮されて申込はなかったことになる場合がある。
例えば、新車◯◯を買いたいと申込んだが、自動車販売店が対応せず、後日、その客が別の販売店で車を購入した場合である。

いずれも、店の承諾がきちんとしていなかったわけだが、あとになって承諾されても、申し込んだ側は困ってしまう。






さて。
結婚は、身分上の「契約」のひとつである。
婚約とは結婚の約束で、結婚契約である。
しかし、「蝶々夫人」に出てきたように、結婚はあなただけ、終生を共にする、永遠の愛の誓いなのである。
これは非常に特殊で、強い約束である。
単なる買い物と違い、人生の選択そのものであり、重大だ。

とすると、一度申し込んで相手からの返事がない場合、通常の契約と違い、当分の間、返事待ちの状態(保留)と考えてもよさそうである。
まあ、これは、私の独断と偏見に基づく見解のようだが・・・要するに、申込をしたら、そう簡単に撤回できないということであり、申し込まれたままの相手は、いつでも承諾して結婚が成立する、といいたいのである。

例えば、AさんがBさんに結婚の申込をし、Bさんが返事をしないで時間が経過している場合を考えてみると?
↓↓
Bさんはいつでもイエスのメールを一本、Aさんに送れば、結婚の契約が成立すると考えられる。
これにより、AさんはBさんと結婚しなくてはならないことになる。
だから、くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと、蝶々のような相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ。

では、もしBさんに結婚を申し込んだAさんに、新恋人Cさんができたら?
↓↓
AさんがBさんのことを忘れ、Cさんのことを本当に好きになった。
さあ、これからというとき、突然メールでBさんから結婚OKの返事が来たとする。
これはまさに、ドラマのような三角関数になるが、新恋人のCさんとまだ婚約していないなら、AさんはCさんではなく、Bさんと結婚する義務と責任が、プロポーズした以上は、あると考えられそうだ。
なお、すでに付き合っているときのプロポーズで、その後、2人が別れてしまった場合は、合意解除が成立したと考えられるので、結婚の話は全てなかったことになるものと考える。
そうでなければ、破局した相手なのに結婚を強制されるという不合理な事態となってしまい、妥当ではない。

Cさんと付き合い、婚約に至ったとして、その後、Bさんから承諾があったときは?
↓↓
先ほどの理屈そのままだと、重婚を禁止する民法のルールに反することになりかねないので、どちらか1人を選び、選ばなかった方には平謝りし、許してもらうしかないだろう。
しかし、通常なら、あとから知り合ったCさんが「私に隠し事をしていたのね!」と激怒し、去るのではないか。
なので、Aさんは、今さら感(?)があっても、Cさんではなく、Bさんと結ばれること(ハメ?)になるだろう。
だから、繰り返すが、くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと、蝶々みたいな相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ。




私はダークモカチップを飲み終え、再び手帳を開いた。
メモ欄には、上記ソニーギャラリーの展示会「Don't Trust Pretty Girls」の雑感が書いてある。
最後は、これを再読して終わろう。

「Don't Trust Pretty Girls」について。
この作品のタイトルは「美人を信用するな」である。
連作の後半で、女性が狙いを定める写真と、結婚式の写真があった。
私は、結婚というのは女性が決めることで、女性が加害者、男性が被害者で、標的の男性がハートを撃ち抜かれて、被害を受けた結果である、というような意味合いだと思った。
結婚式の写真は、何となく、お葬式のようでもある。
「結婚とは人生の墓場」という言葉を思い出す(マンガ「逃げるは恥だが役に立つ」で読んだ)。

メスのジャガーと女豹について。
メスのジャガーは女豹のことではないかと思ったが、Google検索で調べると、そうではない。
厳密には違う。
ただ、そうはいっても、ジャガーは、豹と、かなり似ていると思う。
だいたい私たちは、ダックスフントも、チワワも、土佐犬も「犬」と呼んでいる。
それなら、ジャガーと豹は同じ扱いでよいのでは?

ネパールの田舎の結婚式の車のパレードの写真について。
新郎が手を振っているが、その手が不自然に硬直している点が気になった。
顔を出さないのではなく、出せないのでは?
車内で新婦(女豹)に襲われている。。。

2024/06/24

蝶々夫人(1)離れ離れになって3年だが、心変わりは一切ない

東劇でMETのオペラを2本見てきたのは、9月のことだ。
そのうちの1本は、定番中の定番、プッチーニの「トゥーランドット(Turandot)」である。

プリンセス・トゥーランドットは中国の紫禁城で父親とともに暮らす絶世の美女で、常に他国の貴族や王子などから言い寄られている。
ただ、強烈な男嫌いで、全ての男たちを拒絶している。

トゥーランドットは求婚されるとその男を殺してしまう!

拒絶にも限度があると思うが、残忍で冷酷な中国のプリンセスということで、業界有名人(?)となっている。

彼女は求婚者に3つの謎かけをする。
全問正解なら結婚すると約束をするが、難問なのでどうせ解けないのだ。
これまで挑戦者の男たちは全員処刑され、城下町の道ばたにその生首が吊るされている。
今回は、戦争に敗れ放浪中のカラフ王子がトゥーランドットにひとめぼれをし、3つの謎かけに挑む。

そんなストーリーである。

以上は、2023/10/18「トゥーランドットは求婚されるとその男を殺してしまう!」より。




先日。
私は銀座の東劇で、METライブビューイングオペラ「蝶々夫人(Madama Butterfly)」を見てきた。
こちらもプッチーニオペラの代表作である。

蝶々夫人は、カルメンと同じくらい、単純な話である。

第1幕。
舞台は明治維新後の長崎。
ゲイシャの名前は蝶々といって、15才の美少女だが、実は、ハラキリをして名誉の死を遂げたサムライを父に持つ、武家の令嬢である。
父の死で家が没落し、名誉を捨て、売春宿で体を売って生きている。

ある日、長崎に赴任してきた米国海軍士官ピンカートンが、美しすぎる蝶々に一目惚れをする。
彼は、(日本人には莫大な金だが)わずか100円で身請けをし、形ばかりの盛大な結婚式を挙げる。
そして、(米国の特権で)99年契約で借り上げた高台の豪邸に彼女を囲った。

これが悲劇のはじまり。






第2幕。
蝶々は、高台の豪邸に住み、ピンカートンの妻となっている。
しかし、これは形だけの結婚契約である。
当時長崎ではこのような結婚契約が、普通にあったという。

「当時の長崎では、洋妾(ラシャメン)として、日本に駐在する外国人の軍人や商人と婚姻し、現地妻となった女性が多く存在していた。また19世紀初めに出島に駐在したドイツ人医師のフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトにも、日本人妻がいた。下級の軍人が揚屋などの売春宿などに通って欲望を発散する一方、金銭的に余裕がある高級将校などは居宅に女性と暮らしていた。この際の婚姻届は、鎖国から開国にいたる混乱期の日本で、長崎居留の外国人と日本人女性との同居による問題発生を管理したい長崎奉行が公認しており、飽くまでも一時的なものだった。相手の女性も農家から長崎の外国人居留地に出稼ぎに来ていた娘であり、生活のために洋妾になったのである。互いに割り切った関係であり、この物語のように外国人男性との関係が真実の恋愛であった例は稀である」




ピンカートンは、蝶々に情熱的にアタックし、プロポーズをし、永遠の愛を誓い、結婚式まで挙げた。
しかし、祖国アメリカにはフィアンセがいて、帰国後は彼女と結婚し、蝶々のことは忘れている。

かたや、蝶々は、彼を終生の夫と信じ込んでいる。
自身の家と宗教を捨て、キリスト教に改宗したため、親族からは絶縁されている。
貯金はあと僅かとなり、下女のスズキは狼狽している。
だが、彼女は売春の道に戻るつもりはなく、ただ、家にじっとして、彼の帰りを待っている。

ここで、蝶々夫人は、有名なアリア「ある晴れた日に」を歌う。
離れ離れになって3年だが、心変わりは一切ない。




ある日、領事のシャープレスが訪ねて来る。
ピンカートンが祖国で結婚したことを彼は知っているが、蝶々を目の前にすると、良心の呵責から真実を切り出せない。
2人の結婚を取り持った公証人のゴローも、蝶々夫人の世話をする下女のスズキも、ピンカートンの愛を信じる蝶々夫人にかける言葉がない。
その後、ヤマドリ公爵というバツイチの富豪が現れ、蝶々夫人にプロポーズを繰り返すが、蝶々夫人は断固拒絶する。

実は、蝶々夫人は、ピンカートンそっくりの息子を育てているのだが、その後、妻と一緒に帰国したピンカートンにその息子を取り上げられてしまう。
母としての生きがいをも奪われた彼女は、かつての父と同じく、自ら名誉の死を選ぶ。

これが悲劇の結末。




オペラが終わったのは夕方5時。
外はまだ明るい。
劇場の前の赤信号の交差点で立ち止まり、どこかに寄り道しよう、と思った。

私は、東劇~銀座三越の交差点~松屋方面~京橋と歩いた。
いくつかのギャラリーを巡ったが、ポーラミュージアム銀座では、オペラに関する写真展「OPERA DE PARIS」をしていて、タイムリーで非常に良かった。








ポーラのビルを出た後、私は、京橋駅の向かいのブリリアアートギャラリーに入った。
黒田征太郎さんの個展「悲の器、水と光」が開催されており、初日で画家本人が在廊していた。

おや、部屋の奥で、壁に向かって、ライブペインティングをしている人がいる。
あの人が、黒田さんなのだろうか?




黒田さんの足元はおぼつかず、絵筆を持つ手が震えている。
壁画に描かれた太い線は、グダグダになっている。
キャプションを見ると、米軍のB29による空襲の体験談が書かれていたので、黒田さんは戦前の生まれで、80才以上だ。

そういえば、壁に絵を描くのは、体力がいる、しんどい、ということを、3年ほど前に日本橋のアートホテルで大きな壁画を描いた女性画家と話したときに聞いたことがある。
しかし、黒田さんの展示作品を見ていくと、どの作品も描きっぷりが似ていて、どうもこれは彼の作品のスタイルのようである。






以下は、帰宅後に手帳のメモに書いた蝶々夫人の雑感である。

蝶々夫人をトゥーランドットと比べると、なかなか面白い。
トゥーランドットは賢明で疑り深かった。
あらゆる事情を洞察し、意中の相手でも、殺して追い払ってしまった。
しかし、女王の権力や圧力に屈さず、殺されなかった男なら、女王の戦略的パートナーとしてふさわしいので、結婚をOKするということであった。

これに対し、蝶々は正直で純粋すぎた。
直ちに意中の男を受け入れた。
その後は、意中の相手を、ただ信じて待った。

ある時、自分の人生に劇的変化をもたらすような意中の相手が出現することがある。
このとき、早い者勝ちが理屈で、すぐにOKしたくなる。
だが、賢明な女性は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留する。
素晴らしい恋愛には、障害が必要で、意中の相手なら即答することで障害がないので、返事を保留して障害を作り出すということだ。
保留後のやりとりや、障害を乗り越えるプロセスで、相手の愛や真剣さを見極めることができる。

もっとも、蝶々の場合、彼女の置かれた当時の状況を考えると、女王のようにふるまうのは無理な話だ。
しかし、もし彼女が他の名誉ある仕事をしていたらどうか、あるいは、自分のやりたいことを仕事にしていれば?
彼女は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留するというのは、わりと簡単なことであったと思う。

2024/06/22

ギャラリーフロレゾン跡地再訪










宝町駅前。

ここは最近まで小さな画廊だったが、新しくラーメン屋ができた。

ラーメン「ゆかり」。


店主はとても素敵な女性だ。

果たして彼女の名前は、ゆかりさんなのかしら(*'ω'*)


夕方だったので、狭い店内にふたりきり。


食べながら、私は汗だくになった。。。

2024/06/20

女の世界

こないだ何となく、自分の本の名前をGoogle検索してみたら、自分の肩書が「作家」になっていた。

ムムム、、、私、作家なの?(*'ω'*)

こりゃ、驚いた。
記念に、スクリーンショットしておこう!







去年出したのはビジネス書1冊である。
それで作家というのは、チョット違う気もする。

いや、待てよ(*'ω'*)
芸大卒の、あの売れない画家も、画家と名乗っているのだから、別にいいのか。
画家や作家に資格はいらないのだし。
要するに、肩書というのは、世の中、名乗ったモン勝ち、ということも大いにあるのだ。

では早速。。。
パワーポイントで、作家の名刺をデザインしてみた。
あとで、激安のラクスルで発注するか。







翌日。
私は、用事があって、世田谷の昭和女子大学に行った。
用事を済ませた後は、昼食がまだなので、学内で食事のできるところを探した。
しかし、学食のメインの場所はすでに閉店しており、トイレ付近の自動販売機の列を見ると、そこにはインスタント食品くらいしか売っていなかった。

昭和女子大は、女の世界なので、ボリュームがあって野暮ったい定食屋のような食事は、置いていないようだ。

お腹が空いているのに、どうするか。。。

とりあえず、別の建物のカフェで、カシスオレンジとドーナツを頼んだ。
が、このドーナツ、男には、小さすぎる。。。




テラス席で、ドーナツをつまみながら、スマホを見ていると、うしろに、おしゃれをした年配の女性のグループが座った。
話を聞いていると、これから隣の建物で、「第16回昭和女子大学女性文化研究賞授賞式」があるらしい。
彼女たちは、その授賞式に出るため集まった同期生のようだ。

記念講演もあるのか・・・きっと、坂東眞理子総長の講演かな?
聴きたい!!(*'ω'*)

私は、カフェを出て、隣の建物を見に行った。
問い合わせると研究員の私も出席できるというので、出席することにした。
ということで、作家(?)の私は、タイミングよく、昭和女子大で書籍のイベントに出ることになった。






授賞式の会場。
ここもまた、女の世界、、、男はほとんどいなかった。

「坂東眞理子基金」というのは何だろう?(*'ω'*)キニナル
坂東先生は、著書を合計460万部売った印税長者だ。
この賞は、坂東先生が設立されたのだろうか?

表彰式が始まった。
坂東先生は、祝辞を述べただけで、その後の講演は、受賞者の落合恵美子先生によるものだった。
私は、現代ビジネス研究所の方なので、よく知らないのだが、、、落合先生の記念講演の内容は、あまり聞かない新鮮なネタで、なかなか面白かった。
私のようなテキトーな者の要約はいかがなものか、ということはあると思うが、簡単にいうと、こういう話だった。

女は結婚後、主婦になるが、そもそも現在の主婦というのは、近代(明治以後)になってできた女の役割である。
つまり、現在の典型的な家庭のカタチは、最近にできたもの、ということである。
 
家庭内での主婦の子育てや家事は「労働」である。
しかしこれは、家庭という閉じられた世界の労働で、外から評価できるかというと難しく、社会的に正当に評価されていない。

実は、明治維新以前、日本社会は男女平等に近かった。
江戸時代、女もふつうに働いていたわけだし、女は結婚すれば主婦になるという考えも、基本的に、なかった。
しかし、明治維新後は、男尊女卑社会となり、急速に変わっていった。
女は結婚後、良き妻、良き母となるべし、というのだが、これは欧米から輸入した産業革命後の新しい価値観で、日本の古き良き伝統と決め付けるのは間違いだ。

このような性別分業を肯定する保守的な考えの者は男性に多く、フェミニズムの敵である。
彼らによって、女は不当に不自由を強いられている。
(とても、けしからん!というかんじであった)

家政婦は日本では少ないが、これだけの経済大国なのに、実に不思議なことだ。
子供を育てるのは女である、母親である、女がそれをしなさい、という日本社会の異常なプレッシャーや思い込みがある。
日本の保守派は、この思い込みを伝統だと言い張り、女を家に閉じ込める仕組みを保持したいのだ。
そうして、女を社会に出さないように、活躍できないようにしているのだ。
しかし、繰り返すが、女は結婚後、良き妻、良き母となるべきであるという考えは、最近欧米から輸入した新しいもので、日本の古き良き伝統と決め付けるのは間違いだ。

3号被保険者制度(いわゆる108万とか106万とか「年収の壁」といわれるもので、これ以下なら社保不要、これ以上なら社保必要となる基準を定める)が、80年代、中曽根政権の時代に制定された。
これは、女に子育てと家事をさせるための専業主婦優遇策で、この制度がバブル後も維持されたため、女は長い間、社会進出を阻まれることになってしまった。

ちなみに。
「坂東眞理子先生は、当時、中曽根政権の3号被保険者制度に反対されたのです」と、落合先生は講演の最後の方で、おっしゃった。
落合先生にそう言われ、前列にいた坂東先生は、控えめに微笑んだ。

坂東先生は、さすがだ!
先見の明がある。




授賞式後の祝賀会。
書籍のイベントなので、出版社の人が多く来ており、私は、何人かの女性編集者と知り合った。
また、フェミニストで文芸評論家の尾形明子先生とも知り合った。
私は、たまたまカバンに入っていた終活本を尾形先生に差し上げたのだが、とても喜んでくれて、お礼に著書を送るといわれた。

数日後。
郵便ポストをあけると、尾形先生の本が届いていた。
2023年にリリースされた「女の世界・大正という時代」(藤原書店)、何やら、装丁の立派な本である。






本のタイトル「女の世界」とは、大正時代に創刊されたゴシップ系の女性雑誌である。
どのような雑誌かというと、いまの女性週刊誌・・・に、わりと近いと思われる。

「1915(大正4)年から21年まで6年間、大正まっただ中に発行された、ユニークな女性雑誌があった。『女の世界』と名付けられたその雑誌は、天下国家を論じる総合雑誌でも、女性の啓蒙を意図した教養雑誌でもない。「男でも読む」「毛色の変った」女性誌として出発し、それを最後まで貫いた。編集方針は自由奔放、何物にもとらわれないアナーキーなゴッタ煮。高度成長期の一時期の週刊誌のような猥雑さ、と思えば、真正面から教育、文化、文学と向かい合って徹底的に論ずる。肩ひじ張らない自由な姿勢で、社会的問題ばかりか、政治、経済、思想、文化、文学に向き合いながら大衆性を獲得していた。堺利彦の「新聞三面記事評論」、松崎天民の探訪記、島村抱月と松井須磨子の恋愛、岩野泡鳴と清子の離婚問題。大杉栄、神近市子、伊藤野枝の三人の手記の独占掲載など、歴史的記録といえる。(本文より)」

以下は、喫茶店で読んだとき、手帳に書き残した「女の世界」の雑感だが、本の内容とは直接関係がない。

文学や芸術の世界で生きるのは、とにかく、タイヘンである。
昔は貧しかったので、文学や芸術の世界で生きるというのは、孤独で、末路あわれな人生だった。
しかし、いまは豊かな時代で、仕事をしながら、あるいは家庭を持ちながら、文学や芸術に関われるようになった。
これは副業ということだが、、、本業にしたい、専業にしたいと思うのは分かるが、副業でできるなら恵まれているということではないか。
例えば、坂東眞理子先生の合計460万部というのは、普通に考えて不可能な数字だ。
しかし、坂東先生も、作家で昭和女子大学総長(もとはキャリア官僚)だから、ずっと副業作家なのである。

ということで、私は、作家の名刺を発注しないことに決めた。
まあ、いまどき、作家というのも流行らないと思うのである。
おっと、、、名刺のお金は決済したので、別の肩書(?)の名刺を発注しておこう。

では最後に。
以前、ブログ記事に書いたことを、また、ここに書いておく。

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アーティストのためのコンサル??
適宜スポットでのサポート、あるいは継続的なサポート??
ただ、やり方がよく分からないので、実験台を探しています。。。
そこのアナタ(・・;)!!!
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