2020/02/10

ゲイシャ、ワイン、出光美術館

今日は散髪と、夜に出光美術館の内覧会がある。
いつものように、私は美容室の予約時間より早めに行き、銀座を散歩することにした。

ソニーイメージングギャラリー→ポーラミュージアムアネックス銀座→銀座グラフィックギャラリー

どれも無料、ものの10分で見終わるので快適。
夏は涼しく、冬は暖かい。
どんなに銀座の街が混雑しても、ギャラリーはすかすか。
見に行って損はないと思うけどね。




メルサのそばのポーラミュージアムアネックスでは、日本の伝統芸能の展示会を開催していた。
展示品の能面を手に取り、顔にあててみると何ともいえない重厚感がある。
何となく私は、横溝正史の推理小説を思い出した。


銀座4丁目交差点


ソニーのギャラリーは銀座4丁目の交差点のビルの中にあるのだが、交差点の信号待ちの通行人がやけに少ない。
ソニーギャラリーを見た後、資生堂のある花椿通り方面へ歩き、アマンドのそばの銀座グラフィックギャラリーに入った。
河口洋一郎の展示会を開催しており、地下1階の展示室に入るとSFのムードが漂っていた。
私は何となく、任天堂の名作SFゲーム「メトロイド」を思い出した。




その後、資生堂美容室でカットをし、少し時間があったので松屋の地下の銀座キャピタルで休憩。
ここは700円ほどで、ゲイシャ「ブレンド」が飲める。
こないだ日比谷公園近くの大通りで、ゲイシャ専門のカフェを見かけたが、あれほどの高値でコーヒーを飲むのは、私にはちょっとできない。
まあ、ブレンドであるが、ゲイシャも飲みつけてしまえば、どうってことのないコーヒーのひとつであるような気がする。
そういうわけで、いまの私はもうゲイシャブレンドすら興味がなく、気軽に松屋ブレンドを注文した。
ブレンドはくせがないので飲みやすい。


銀座キャピタル


出光美術館「狩野派」


出光美術館の内覧会へ。
この日は、「狩野派」の企画展の内覧会であった。
内覧会の最初に企画展担当の学芸員の解説付きで20~30分ほどグループ鑑賞の時間が設けられるのだが、その時はいつも人だかりで見づらい。
だから私は早めに行き、内覧会開始前に1人で自由に鑑賞するのだが、展示室を回った後はラウンジでぶらぶらしていた。
すると、ちょうど女性職員(Fさん)が向こうから歩いて来て、なぜか挨拶を交わす流れに。
まだ招待客が数人しか来ておらず、私はひまで、彼女はお手すきだった。
ただ、シロウトの私は狩野派をよく知らず、彼女の専門的な説明を聞いてもピンとこない。
極め札、箱書き、添え状~こういう難しい専門用語が彼女の口から飛び出したが、まあ、自分の家にそんな高尚な物がないのだからピンと来ないのは当然である。

何十人もの招待客が集まり、ツアー旅行客の一団のようになって展示室を回った。
その後、ラウンジでお茶会が始まった。
軽食と雑談の時間。
Fさんとまた話す機会があった。
ワインの話をすると彼女もかなりのワイン好きで、すぐに話が盛り上がった。
この辺りに勤務する人はどこでワインを飲むのか聞くと、帝劇ビルの隣(国際ビル)にエノテカのワインショップがあることは私も知っていたが、実はショップの左奥の扉の向こうにワインバーがあるんですよ、と教えてくれた。
仕事帰りそのワインバーへふらっと飲みに行くのが好きだと言い、私にもそこをおすすめしてくれた。
また、今日はすぐそばの一保堂のお茶しか出なかったが、かつては内覧会の招待客にワインやビールをふるまっていたという。
ただ、お酒を飲むと帰ってくれなかったり、トラブルになったりするので、いまはお酒を出さないそうだ。
お酒はとにかく、お互い後始末が大変なのだ。

内覧会が終わった。
私は、早速そのワインバーへ行ってみることにした。
なるほど確かに、エノテカのワインショップの左奥に小さな入口の扉があった。
入るとこじんまりとした、ジャズの似合うモダンな雰囲気のワインバーであった。
私はソファーに座り、グラスで辛口の白ワインと、パスタを頼んだ。
だが、ワインはすぐに出てきたものの、パスタがなかなか出てこない、、、

そうだ!!
地元でオープン予定のワインバーのために、ここのワインリストをメモしておこう。
ただ、店のメニューをスマホで撮影するのは盗撮のようで気が引けるので、私はかばんからノートを取り出して1点1点メモをした。
こんなふうにノートをとるなんて、なんだか、学生気分で懐かしいなあ、、、


丸の内のエノテカのワインバー


メモの途中でようやく、女性店員がパスタを持って来た。
私は書くのを中断し、パスタを口にしたが、食べ過ぎでほとんど口に入らなかった。
う~ん、失敗した。
デザートワインだけを頼めばよかったのだ。
こうして私は、パスタもワインも半分ほど残して、午後10時過ぎに店を出たのだった。