2020/02/18

たばこと塩の博物館、パイプの思い出話

ABCクッキングのみそかつ料理


先週末のABCクッキングは、これまでのメニューのなかでベスト3に入るほどおいしかった。
メインの料理は「みそかつ」である。
今日はワイン教室がある。
新型コロナウィルスで何やら世間が騒がしいが、例のごとく、ワイン教室の前の寄り道で美術館めぐりの予定も入れた。

たばこと塩の博物館→三井記念美術館→東京都庭園美術館


たばこと塩の博物館


初めて行くたばこと塩の博物館は、東京スカイツリーのそばにある。
立派な建物なのに入場料が100円で、1度は行ってみたいと思っていた。
常設展と企画展の両方で100円なのである。
ところが、ちょうど展示替えの期間にぶつかっており、企画展は準備中であった。
もう少し待てば浮世絵の企画展が始まると聞き、少し残念だったが、また来ればいい。

常設展は塩コーナーと、たばこコーナーに分かれている。
岩塩を眺めても私はつまらないので、たばこコーナーの方をじっくり鑑賞した。
館内は広くて静かで、居心地が良かった。
が、まもなく、年配の女性たちのグループ客が向こうから歩いてきて、うるさくなった。
私は彼女たちから少し距離を置くようにして鑑賞を続けた。


たばこと塩の博物館のパイプの展示物


そのうち、彼女たちはパイプのコーナーの前で懐かしがって立ち止まり、雑談を始めた。
死んだ旦那が使っていたパイプの話、厳しい父親が使っていたパイプの話、交際相手が使っていたパイプの話、憧れの人が使っていたパイプの話。
私は少し距離を置いたまま、面白がって聞いた。
そのうち私は、静かに黙ってまじめに見るよりも、彼女たちの鑑賞方法が正しいと思い始めた。
昔の友達と美術館で思い出話に花が咲く、私もいずれはそんな人生を送りたいと思った。


三井記念美術館「三井家のおひなさま」


続いて半蔵門線で押上から三越前へ行き、三井記念美術館に行った。
ここは毎年、この季節におひなさまの展示会をする。
自分は男なのでスルーしてもよい展示会なのだが、三越前駅で乗り換える必要があり、ついでに見にいった。
その後は、三越前から銀座線に乗り、溜池山王で乗り換えて白金台へ。
白金の大通りを歩き、東京都庭園美術館へ。


東京都庭園美術館「ルネラリック」


今日は「ルネラリック」の企画展。
ここは館内が広く、展示品の数も比較的多い。
1つ1つ真剣に見ると時間が足りないので、私は歩きながらざっと見た。
夕方、表参道のワイン教室「キャプラン」に少し遅れて到着。
講座の後はいつものように、先生と受講生たちで近くのフレンチレストラン(ジャリーヴ)へ行き、食事とワインを楽しんだ。


ジャリーヴ


さて、このレストランは表参道駅前の大通りの交差点の好立地にある。
料理はおいしいし、フレンチにしては高くない。
が、夜はいつ行っても空いている不思議なお店なのだ。
常連でも空いている理由を店主には聞けないので、みんなで何度か理由を話し合ったことがある。

「ランチが大人気だから、ランチで稼いでいるんだよ。」
「でも、ランチはお酒が出ないから、稼げないでしょ。それに、ランチが大人気なら、夜だって、ある程度は客が来て混雑するはずでは?」
「まあ、ご夫婦でやっていて、人件費がかからないから、別に稼がなくても。」
「いや~、この立地でこの広さの店なら、家賃は相当な額だよ。」
「じゃあ、きっとムッシュがビルのオーナーなんじゃないかな~。」
「まさか。ビルのオーナーが激務の料理人なんてやらないでしょう。」

今もなお、説得力のある仮説はない。