2019/08/29

Not so Romantic affairs of Intercontinental Yokohama(2)千住真理子の「ソナタ・クロイツエル」

今日はうちのママ殿と一緒に、横浜のみなとみらいホールで千住真理子さんのヴァイオリンコンサートを聞いた。
クラシックに疎いママ殿も、千住真理子さんならテレビの音楽番組で見て知っているので、楽しみにしていた。
コンサートの前は、横浜インターコンチネンタルホテルでランチをした。
みなとみらい駅をおりて、早速ホテルに入ると、ロビーにはスーツ姿の黒人男性たちが集まっていた。




今日は隣のパシフィコ横浜で「アフリカ会議」をしているという。
エレベーターホールに行くと、ここにも黒人の団体さんがいて、そのなかには政治家らしき黒人男性とそのボディーガード(?)の日本人がいた。
エレベーターに乗り、私とママ殿は黒人たちに囲まれて押しつぶされそうになった。

で、でかい・・・(*'ω'*)

最上階に到着。
エレベーターをおりるとママ殿が小さな声で言った。

「黒人は不思議な匂いがするわ。」
「ス、スパイシーでしたかね??」
「いえ、これはお香の匂いですよ。」

なるほど、そうか、寺院などで使われるお香の匂い。
アフリカの偉い人はそういうところの出身なのかな、と私は思った。
最上階の中国料理店は、海を見渡す絶景のロケーションのレストランである。
2名で予約したからか、窓際の一番良いカップル席が用意されており、ママ殿は喜んで海を眺めていた。








(酢豚をほおばるママ殿)


インターコンチネンタル横浜




私たちは夏向けのメニューのなかで、一番豪華なランチセットを2人分頼んだ。
一番豪華なので量が多く、私はやっと食べ終えたが、ママ殿も食べたらもう動けないという。
もうすぐ、千住真理子さんのコンサートが始まってしまう。
私はママ殿を促し、みなとみらいホールに向かった。

今日の千住真理子さんのコンサートは、ピアニスト横山幸雄さんとのデュオコンサートである。
横山幸雄さんはショパンコンクールの入賞者で、日本を代表するショパン弾きだが、プログラムの途中で、ショパンの定番「Ballade No1(バラード1番)」を演奏した。
おお、この演奏は彼の手の内だ、さすがにうまい!!と思った。

その後、休憩を挟んで後半は、千住真理子さんが、ベートーヴェンのソナタ「クロイツェル」を演奏した。
これは言わずと知れた難曲である。
私は事前にIさん(私のクラシック音楽の師匠)にこの日のことを話していたが、クロイツェルを聞く上での注意点をいくつか教わっていた。
また、Iさんはこんなことを言って、千住真理子さんの演奏をよく聞いてくるように、と私に言った。

クロイツエルは難曲で、欧米の一流のソリストは用心深くて生演奏をしたがらない。なので欧米では、クロイツエルを聞く機会はあまりないと思う。

そして、そのようなクロイツェルを演奏するのであれば相当の覚悟が必要だが、千住真理子にはそこまでの自信と技術があるのか~と前置きをし、演奏に関するいくつかの厳しい注文をつけた。
な、なるほど、さすがIさんである、、、
ただ、今回私の最大の関心事は、千住真理子さんのストラディバリウスの音色だ。
6月、私はIさんと一緒に東京芸術劇場でコリヤブラッハーを聞いたばかりだが、ブラッハーのヴァイオリンもストラディバリウス、そして来月東京文化会館で聞く予定のヴェロニカエーヴェルレもまた、ストラディバリウスである。
つまり、ここ数ヶ月で、3人の著名なソリストがストラディバリウスを奏でるので、その聞き比べを楽しもう、ということなのである。
しかし演奏を聞きながら、私は小さな声で、ママ殿にこう話しかけた。

「あのヴァイオリンはストラディバリウスという伝説の名器なんですよ。」
「へえ、やっぱり音色がいいわね。」
「ねえ、本当にそう思う??」
「どういうこと??」
「いや、いい音色だと思うんだけど、、、正直な話、素人にはそこまで分かりませんよね。」
「まあ、ふつうそうよね~、、、」


横浜みなとみらいホールの千住真理子のヴァイオリンコンサート