2025/04/27

彼女の絵は消されてしまう運命か



去年12月、日比谷の出光美術館が閉館した。
出光美術館の入る帝劇ビルが取り壊されるためである。

数年後、同じ場所に、新しい帝劇ビルが建つ。
出光美術館は、そこにリニューアルオープンする予定だが、私のよく行く、古典的で、風流な出光美術館は、もう、なくなってしまったのだ。

その後、私は、帝劇ビルに隣接する国際ビルも、取り壊されることを知った。

2月22日。
国際ビルの空き室で、アーティストがライブペインティングをしているというので、私は、買い物のついでに、ふらりと見に行った。
ライブペインティングの絵は、皇居側の1階の大窓に描かれているところだった。
写真の右端に、女性が立っている。




会場には、アーティストの支援団体の女性スタッフがいた。
彼女としばらく話し込んだが、大窓に絵を描いているのは、色本藍さんという若手画家だという。

おや、、、(*'ω'*) 色本さんといえば、まだ東京芸大の院生で、去年4月、彼女の作品を、京橋の地下の怪しい画廊で1度見たことがある。
インパクトが強く、怪しい作品ばかりで、ブログに1本記事を書いたので、よく覚えている(リンク)。
しかし、今回、彼女が絵を描く絵は、場所も場所だし、通りすがりの金融関係者などが眺めるので、穏やかで健康的な絵を描いているようだった。
もっとも、完成してみなければ分からないが・・・私が訪問したのは会期の前半で、完成した実物は見ることはできなかった。
彼女は現在、休養中のようだが、次の展示機会を待つとしよう。


(国際ビルヂング)


(色本藍さんの絵があった国際ビルの窓)


つい最近のことだが、国際ビルの前をたまたま通りかかると、大窓は、こうなっていた。
絵は消されており、すでに取り壊しの準備に入っていた。

その後、私は、少し歩いて、出光美術館のある帝劇ビルを見に行った。
いつも人だかりのできていた帝国劇場の表側は、ポスターも看板もなかった。
こちらも、すでに取り壊しの準備に入っていて、チケット売場の前に、建設作業員が2人いた。
座って、床を叩いたり、解体工事のための調査をしているのだろう。


(帝国劇場)


(出光美術館)


私は、「今日は帝劇、明日は三越」という古い言葉を思い出した。
日本の古き良き時代の広告のキャッチコピーであるが、私はここで、ひとつの時代の終わりというものを感じた。

その後、私は、日本橋高島屋のスターバックスへ移動。
最近、パッションティーばかり注文しているが、さすがに飽きてきたので、アイスコーヒーと、濃いピンク色のイチゴのドーナツを頼んだ。







帰りは、上野広小路でおりて、湯島天神へ。
本殿の前に、外国人観光客が1組いたが、境内は空いていて、風が涼しかった。
私は、お詣りの後、境内を歩いた。
おみくじを引く場所があり、久しぶりに、恋みくじを引いた。

右のふつうのおみくじは100円。
中央の恋みくじは200円。
左の干支みくじは500円。

賽銭箱を10円しか入れない人も、おみくじの箱には100円以上入れることになる。
御朱印とは違い、人件費もかからず、おみくじは、神社の貴重な収益源である。








帰るとき、立て看板が目にとまった。

お礼詣り・・・フムフム(*'ω'*)

「お願いごとが成就されましたら、ぜひ、御礼詣りにお越しいただき、天神様に感謝のお気持ちをお伝えし~」と書いてある。
例えば、刑務所を出所した犯罪者が、警察に相談したり、不利な証言をした人のところへ行き、嫌がらせや仕返しをすることがある。
これをお礼詣りというが、昔のヤクザ映画でよくある話だ。
しかし、もともとは、物事がうまくいったあと、神社に感謝のお詣りをするポジティブな行為なのである。

お礼詣りをしようと考えている、野蛮で凶暴なアナタ(*・・)σ
どうせなら、ポジティブな方のお礼詣りをしてください!




帰宅後、私は、恋みくじをあけた。

この幸せは長くは続かない。
一時の恋に酔うと破滅する。

今回は、参拝者に喧嘩を売るようなことが書いてある。
ただ、全体を読むと、すでにカップルの2人が恋みくじを引いた場合を想定している。
私には、この恋みくじは該当しない。
むしろ、永遠の愛は、一時の恋から始まるのではないだろうか。