2019/07/30

ピアノデュオ、レフレール

最近は高齢化社会となり、ピアノを弾くと認知症予防になるのでピアノ教室に通う人が増えているそうだ。
もちろん、ピアノ教室は定期的に発表会をする。
しかし、生徒が子供ならしゃれているが、高齢者ばかりの発表会はどんなもんなのだろう。

実は以前、そのようなピアノ発表会を生で聞いたことがある。
NPOの主催で、高齢者の生徒とベテランのピアノの先生の連弾がメインだった。
その合間には、「エリーゼのために」などの誰もが知る人気曲、有名曲をピアノの先生が独奏して聞かせるが、コンサートピアニストではないので、どうってことのない演奏である。
恐らく、生徒が高齢者ばかりだと、演奏もたどたどしいので発表会のていをなさないのでは、と私は思った。






さて、今日は東京オペラシティーで「音楽のたまて箱」というコンサートを聞いた。
田舎のコンサートとは違い、豪華ゲスト「レフレール」が登場する。
これが私のお目当て。
レフレールは、日本人の若手の人気ピアノデュオである。

初台駅に着いたのは11時前。
私は道を間違えてしまい、少し遅れてタケミツメモリアルに入場した。
実は先月も、現代音楽のコンペティションを聞くために、タケミツメモリアルに来たばかりなのだが、どうも、タケミツメモリアルの行き方はオペラシティーを入ってからイマイチ分かりにくいのだ。
私は2階席に座った。
ステージでは、テレビや雑誌で人気の華道家、假屋崎省吾さんが挨拶をしているところだった。

おお、すごい!!
假屋崎さん、コンサートの後半でピアノを演奏するんだ(上手に弾けんのかな、、、)

私はプログラムを眺めた。
子供の頃、私が弾いたことのあるやさしい曲、おなじみの曲、しかしこれらの曲も実際にこのような大ホールで人に聞かせるとなると容易ではないのである。
小瀧俊治というピアニストが演奏した後、私のお目当てのレフレールが登場。
レフレールは「斎藤兄弟」とも呼ばれるそうだが、自己紹介でマイクを握ったときに、ぼくたち本当に兄弟なんですよ!!といっていた。
しかしそう言うと、かえって疑われるのではないか(あなたたち兄弟にしか見えないぞ!!)。

彼らの経歴は異色である。
ルクセンブルクの音楽学校の出身。
兄弟なので息がピッタリ合っており、素晴らしい演奏だった。

その後、いよいよ假屋崎さんの出番がきた。
舞台袖からピアノの先生と一緒に登場し、なにやら難しい曲を連弾していたが、アマチュアがこのような難しい曲を弾く秘訣は、ひとつにはピアノの先生との連弾ということが大いにあると思った。
例えばモーツアルトのシンプルなピアノ曲を、モーツアルト弾きの内田光子は非常に難しいといっているが、ピアノ演奏の本当の難しさは突き詰めるとそっちの方にある。
ただ、そうはいっても、アマチュアがタケミツホールで演奏をしていること自体がすごい、、、さすが、假屋崎さん、すごい、と思った。

午前の部が終わり、私はタケミツホールを出てお昼を食べた後、オペラシティー美術館をのぞくことにした。
ジュリアンオピーの展示会と書いてある。
ふうん、有名な外国人アーティストなのだろうか??
1400円を支払って入場。


オペラシティー、ジュリアンオピー展示会


オペラシティー、ジュリアンオピー展示会


オペラシティー、ジュリアンオピー展示会


都会は顔(個性)のない人々と無機質なビルがある。
田舎は過疎化で山と川と電線しかない。
そんなニュアンスの作品がいろいろと展示されていた。
まあ、確かにユニークな展示会だが、、、この手のテーマは手垢がついており、つまらなかった。
というか、私はどこかピンと来なかったのだ。

ウーン、何かが足りないんだよなあ、、、
何だろう??


銀座キャピタル


オペラシティーの帰り道、銀座に立ち寄った私は、松屋のデパ地下でその理由をこのように考えた。
銀座はいつでもエネルギッシュな人々で混雑している。
ああ、暑い暑い、暑いのにみんな元気だなあ。
こういう真夏の暑い日は、冷たいお茶が飲みたい。

銀座キャピタルコーヒーで休憩した後、福寿園の店の前で女性店員に試飲をすすめられ、試飲した水出しパックの玉露茶を買った。
いま、都会で最もホットな問題は、、、顔のない人々でも無機質なビルでもない、この異常な暑さと地球温暖化である。


福寿園、水出し玉露茶