2018/12/14

清澄白河カフェ巡り、日本銀行創業の地へ

半年ほど前、清澄白河でカフェ巡りをした。

アンティークカフェウール倶楽部⇒IkiEspresso⇒ブルーボトルコーヒー

当時の私はスターバックスのコーヒーセミナーを受け、修了証をもらったばかりだった。
コーヒーに対する興味が尽きず、人気のブルーボトルコーヒーが飲みたくて清澄白河まで行った。
おおむね、スターバックスは深煎りで、ブルーボトルは浅煎りだが、私も含め日本人の多くは普段、深煎りを飲んでいる。
なので、ブルーボトルは初めて飲むとややピンと来ないと思うのだが、理屈としてはブルーボトルのほうが本来のコーヒー豆の味のはずである。


アンティークカフェウール倶楽部


アンティークカフェウール倶楽部


アンティークカフェウール倶楽部


アンティークカフェウール倶楽部



両国駅をおり、まず駅近くのアンティークカフェウール倶楽部に入った。
この店はアンティーク家具が配置された上品なカフェで、ブレンドコーヒーもザッハトルテもおいしかった。
そこから隅田川の方へ歩いた。


松尾芭蕉記念館


川沿いを下ると松尾芭蕉記念館がある。
小さな資料館で、入場料200円を払って短時間で見終わるが、南の萬年橋の手前にも芭蕉庵という別の見どころがある。
今度は隅田川の歩道を萬年橋に向かって南下した。
芭蕉庵は小高い丘にある見晴らし台で、こちらは無料である。




萬年橋は渡らず、その手前を左折。
すると工場と住宅の街並みとなる。
路地を少し歩き、エスプレッソ専門のカフェに到着。
ここで2杯目のコーヒーを飲んで休んだ。


エスプレッソ


その後、来た道を戻り、萬年橋を渡ると清澄公園があり、公園内を東へ抜けると清澄庭園の門がある。
墨書きの札の門前で写真を撮ろうとしたら、門から出てきた身なりのよいおばあちゃんに記念撮影を頼まれた。
お互いスマホを交換して何枚か記念写真を撮りあい、その後、少し世間話をした。
気のせいかもしれないが、以前から私は、通りすがりのおばちゃん、おばあちゃんにいきなり声をかけられたり、何かを頼まれたりすることがよくあるのだ。
きっと暇そうにしているから声をかけやすいのだろうが、私のような怪しい男をナンパするなんて、なかなかおもしろい女性がいるものだ。










さて、清澄庭園に入場して、30分ばかりかけてぐるっと散歩をした。
小石川庭園、浜離宮庭園も行ったが、清澄庭園が一番良いと思った。
庭園を出て、清澄白河駅の大通りの方へ歩いた。
工場と住宅の街並みを東へ歩き、ようやくブルーボトルコーヒーを見つけた。
それはカフェに似つかわしくない外観の工場のような建物であった。
店内は天井が高く、広々としており、平日昼間なのにテーブルは満席。
レジで本日のおすすめを頼んだ後、私はコーヒーカップを持ってテーブル席へ、東南アジア人のカップルと相席をした。


ブルーボトルコーヒー清澄白河


このコーヒー、私はブラックで飲んだが、さっぱりしていて非常に飲みやすかった。
おお、これはブラックが苦手の私でも、水のようにがぶがぶ飲める!!
なるほど、人気の理由が分かった。

ただ、店内は日本語以外の言葉が騒々しく飛び交っており、まるで異国の繁華街のカフェにいるかのようだった。
私は飲んだ後、相席では落ち着かないので早めに店を出た。
近くに小津安二郎生誕の地の記念碑があるというので、それを見てからいこう。
しかし、すぐに探せると思ったのだが、GoogleMapの矢印をたよりに10分以上、同じ場所をうろうろしてしまった。


小津安二郎記念碑


おかしいな、見つからない。
どこにあるんだろう。
小津安二郎の記念碑は、歩道橋の脇に隠れるようにしてあったのだが、そのとき私はギャラクシーノートのペンがなくなっていることに気付いたのだった。
本体に差し込むのがめんどうで、たまにペンをテーブルに置いたりすると、うっかり忘れることがある。
相席のテーブルにペンを忘れてしまったみたい、、、

店に電話して調べてもらったが、ペンは見当たらず。
明日の掃除の時に探して、見つかれば連絡すると言われたが、たぶんあきらめた方がいいだろう。
清澄白河というとおしゃれな東京の街をイメージする人が多いと思うが、実際に歩くと工場の居並ぶ雑多なダウンタウンである。
まあ、なくしたものが財布ではなく、ペンで助かったと思うことにしよう。

その後、私は道を間違えて永代橋にたどり着いた。
橋を渡り、隅田川のほとりを箱崎のIBM本社の方へ。
すると、「日本銀行創業の地」と書かれた記念碑に出くわした。
設立当時、日銀はこの周辺にあったのだ。


日本銀行創業の地記念碑


いま、日銀は空前絶後の金融緩和をしている。
ハイパーインフレを引き起こすと批判する経済学者も多いが、実は戦前も日銀は空前絶後の金融緩和をしたことがある。
その時のこともあってか、今回は、日銀自身がハイパーインフレのリスクについて十分に注意しているのではないだろうか。
なぜそう思うのかというと、以前書いたように、三越前の貨幣博物館の展示には、ハイパーインフレの恐ろしさが詳しく解説されているからである。
しかし、「分かっちゃいるけどやめられない」のが金融緩和なのである。
悲観的な経済学者の言うとおり、制御不能となり、最悪の結果つまり財政破綻やハイパーインフレを招く可能性も理論的にはあり得る。
もしそうなったら、その時の私たちはどうなるのだろう、、、
渋沢栄一の新1万円札は紙切れ同然となる。
一杯のブルーボトルコーヒーすら、1万円札で買えなくなるだろう。
私が生きている間に、そんな日が来るのだろうか。
それにしても、隅田川の川面はのどかだなあ。