2024/06/29

蝶々夫人(2)くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ

2024年も、あっという間に半年が過ぎようとしている。
もうすぐ7月だ。

こないだ申し上げたとおり、ありがたいことに、今年も執筆の依頼をいただいている。

もちろん、原稿には締切がある。
現在の私は、締切に向けて、コツコツ原稿を書き進めているところである。
が、他の仕事も抱えており、これまでの私と比較して、明らかに、、、仕事を詰め込み過ぎている。

もっとも、毎日書斎でパソコンと向き合っているわけではない。
原稿を書くときは、何度か推敲をするが、書斎でパソコンだと捗らないことも・・・そこで、気分転換に外出して、喫茶店などでスマホ片手に推敲をする。
最近は、アトレ取手のスターバックスで書くことも多いが、柏高島屋のスターバックス、あるいは、カフェドクリエにもよく行く。


(アトレ取手スターバックス)


(柏高島屋スターバックス)


ある日の昼下がり。
私はスターバックスのダークモカチップを飲みながら、手帳を見ていた。
こないだ書き込んだ蝶々夫人の雑感がメモってある。

蝶々夫人をトゥーランドットと比べると、なかなか面白い。
トゥーランドットは賢明で疑り深かった。
あらゆる事情を洞察し、意中の相手でも、殺して追い払ってしまった。
しかし、女王の権力や圧力に屈さず、殺されなかった男なら、女王の戦略的パートナーとしてふさわしいので、結婚をOKするということであった。

これに対し、蝶々は正直で純粋すぎた。
直ちに意中の男を受け入れた。
その後は、意中の相手を、ただ信じて待った。

ある時、自分の人生に劇的変化をもたらすような意中の相手が出現することがある。
このとき、早い者勝ちが理屈で、すぐにOKしたくなる。
だが、賢明な女性は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留する。
素晴らしい恋愛には、障害が必要で、意中の相手なら即答することで障害がないので、返事を保留して障害を作り出すということだ。
保留後のやりとりや、障害を乗り越えるプロセスで、相手の愛や真剣さを見極めることができる。

もっとも、蝶々の場合、彼女の置かれた当時の状況を考えると女王のようにふるまうのは無理な話だ。
しかし、もし彼女が他の名誉ある仕事をしていたらどうか、あるいは、自分のやりたいことを仕事にしていれば?
彼女は、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留するというのは、わりと簡単なことであったと思う。

以上は、2024/06/24「離れ離れになって3年だが、心変わりは一切ない」より。




男の立場から、この問題を考えてみる。

賢明な女性が、我慢する、いったん遠ざける、返事を保留するという対応をした場合、男性は、フラれたと思い、とっくに諦めている。
あるいは、ほとんど忘れていたり、興味の対象が別の女性に向いている。

しかし、彼女的には保留をしているわけだから、その後、安全な場所からこっそり様子をうかがっていたりして・・・ある時、タイミングを見はからい、男性の前に、突然、現れたりするかもしれない。
このとき、もし彼女がトウーランドットだったら、男性は殺されるかもしれないが、もし彼女が蝶々のように正直で純粋だったら?

だから、くれぐれも安易に・・・ピンカートンのように「結婚してほしい」などと、蝶々のような相手に申し込んだりしないことだ。




唐突だが、ここからは、法律の話をする。
ご存知のとおり、私は終活講座の先生でもあるが、今回は相続や認知症対策に関する法律の話ではない。
契約法一般の話である。

まず、契約を端的に言うと、誰かと誰かが約束をすることである。
「契約」=「申込」+「承諾」により成立する。

契約書があれば確実な証拠だが、原則として口約束だけでも成立する。

例えば、AさんがBさんに何か申込みをし、BさんがAさんに対して、承諾(イエスの返事)をすると、契約が成立する。
すると、AさんもBさんも契約というものに拘束され、相互に権利義務が発生する。
要するに、約束をしたら、お互い、約束を守らなくてはいけないということを、難しく言っているだけなのであるが。

もっとも、契約が成立するまで、申込の撤回ができる。
Bさんの承諾前に、Aさんが申込を撤回すれば、この話はなかったことにできる。
また、時間が経過してもBさんの承諾がない場合は、Aさんの申込みはなかったという扱いにされることがある。
例えば、お昼に出前を頼んだが、夜になっても店から返事すらない場合である。
状況が変化したら、そのことも考慮されて申込はなかったことになる場合がある。
例えば、新車◯◯を買いたいと申込んだが、自動車販売店が対応せず、後日、その客が別の販売店で車を購入した場合である。

いずれも、店の承諾がきちんとしていなかったわけだが、あとになって承諾されても、申し込んだ側は困ってしまう。






さて。
結婚は、身分上の「契約」のひとつである。
婚約とは結婚の約束で、結婚契約である。
しかし、「蝶々夫人」に出てきたように、結婚はあなただけ、終生を共にする、永遠の愛の誓いなのである。
これは非常に特殊で、強い約束である。
単なる買い物と違い、人生の選択そのものであり、重大だ。

とすると、一度申し込んで相手からの返事がない場合、通常の契約と違い、当分の間、返事待ちの状態(保留)と考えてもよさそうである。
まあ、これは、私の独断と偏見に基づく見解のようだが・・・要するに、申込をしたら、そう簡単に撤回できないということであり、申し込まれたままの相手は、いつでも承諾して結婚が成立する、といいたいのである。

例えば、AさんがBさんに結婚の申込をし、Bさんが返事をしないで時間が経過している場合を考えてみると?
↓↓
Bさんはいつでもイエスのメールを一本、Aさんに送れば、結婚の契約が成立すると考えられる。
これにより、AさんはBさんと結婚しなくてはならないことになる。
だから、くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと、蝶々のような相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ。

では、もしBさんに結婚を申し込んだAさんに、新恋人Cさんができたら?
↓↓
AさんがBさんのことを忘れ、Cさんのことを本当に好きになった。
さあ、これからというとき、突然メールでBさんから結婚OKの返事が来たとする。
これはまさに、ドラマのような三角関数になるが、新恋人のCさんとまだ婚約していないなら、AさんはCさんではなく、Bさんと結婚する義務と責任が、プロポーズした以上は、あると考えられそうだ。
なお、すでに付き合っているときのプロポーズで、その後、2人が別れてしまった場合は、合意解除が成立したと考えられるので、結婚の話は全てなかったことになるものと考える。
そうでなければ、破局した相手なのに結婚を強制されるという不合理な事態となってしまい、妥当ではない。

Cさんと付き合い、婚約に至ったとして、その後、Bさんから承諾があったときは?
↓↓
先ほどの理屈そのままだと、重婚を禁止する民法のルールに反することになりかねないので、どちらか1人を選び、選ばなかった方には平謝りし、許してもらうしかないだろう。
しかし、通常なら、あとから知り合ったCさんが「私に隠し事をしていたのね!」と激怒し、去るのではないか。
なので、Aさんは、今さら感(?)があっても、Cさんではなく、Bさんと結ばれること(ハメ?)になるだろう。
だから、繰り返すが、くれぐれも安易に「結婚してほしい」などと、蝶々みたいな相手に申し込んで、やりっぱなしにしておかないことだ。




私はダークモカチップを飲み終え、再び手帳を開いた。
メモ欄には、上記ソニーギャラリーの展示会「Don't Trust Pretty Girls」の雑感が書いてある。
最後は、これを再読して終わろう。

「Don't Trust Pretty Girls」について。
この作品のタイトルは「美人を信用するな」である。
連作の後半で、女性が狙いを定める写真と、結婚式の写真があった。
私は、結婚というのは女性が決めることで、女性が加害者、男性が被害者で、標的の男性がハートを撃ち抜かれて、被害を受けた結果である、というような意味合いだと思った。
結婚式の写真は、何となく、お葬式のようでもある。
「結婚とは人生の墓場」という言葉を思い出す(マンガ「逃げるは恥だが役に立つ」で読んだ)。

メスのジャガーと女豹について。
メスのジャガーは女豹のことではないかと思ったが、Google検索で調べると、そうではない。
厳密には違う。
ただ、そうはいっても、ジャガーは、豹と、かなり似ていると思う。
だいたい私たちは、ダックスフントも、チワワも、土佐犬も「犬」と呼んでいる。
それなら、ジャガーと豹は同じ扱いでよいのでは?

ネパールの田舎の結婚式の車のパレードの写真について。
新郎が手を振っているが、その手が不自然に硬直している点が気になった。
顔を出さないのではなく、出せないのでは?
車内で新婦(女豹)に襲われている。。。