2022/10/02

WSET3受験対策オリジナル本試験演習問題(4)

この演習問題は、私のブログ(あんみつ先生のエッセイブログ)に何度か登場するワイン友達のAさんに、私が個人教授をしたときに使った資料の一部をもとにしています。
彼女はワイン業界で何年も仕事をしていますが、ワインの体系的知識はほとんどなく、自分の会社(インポーター)で取り扱うワインのことしか知りませんでした。
だから、イタリアのワインにはめちゃくちゃ詳しいが、隣国フランスのワインだと「??」となる。

しかし、そんな彼女も直前のわずか2週間程度、私との試験勉強でWSET3に合格しました。
WSET3は、難関国家資格などとは異なり、あきらめずに頑張って勉強すれば合格できる試験です(2021/03/13「私の教え子なら合格できると思っていた」)。

WSETの試験は原則として教本から出題されます。
なので、最も重要な受験対策は教本の熟読です。
おいおい、それって講義で習ってないよ~という細かい問題が出ることもありますが、それって教科書のどこかにちゃんと説明が書いてあったりするのです。

私の演習問題も教本からの出題です(2022年10月の試験の教本)。
解答を読んで不足なら、教本のどこかに書いてあることのはずなので、ご自分で確認し、熟読もなさってみてください。
受験生のみなさまの勉強の一助となれば幸いです。

使い方は簡単♪♪
ブログ記事をコピペする⇒ワードに貼り付ける⇒PDFファイル化⇒コンビニなどで印刷する⇒実際に問題を解いてみてください。
なお、ーーーーーで改ページをすると使いやすくなると思います。

誤字脱字、内容の疑問質問等、何か気になることがあれば、プロフィールページよりご連絡ください。

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演習問題・第4回

(問題文)

1.ローヌの北部地域のブドウ畑の特徴を説明せよ。

2.ローヌ川流域の南部で栽培されている黒ブドウ品種を4つあげなさい。

3.ローヌに関する穴埋め。
・ローヌ川流域の北部は(   )気候であり、南部は(   )気候である。
・ローヌ川流域の北部は(   )地が多いが、南部は(   )地が多い。
・ローヌ川流域で栽培されている(   )種は、風に弱いため、ミストラル対策でブドウ棚などによる支えが必須である。
・ローヌ川流域で栽培されている(   )種は、病害に弱いため、ミストラルが当たることで害虫を寄せ付けないという良い効果もある。
・かつては(   )種に(   )種をブレンドして発酵させるこの地域の独特の技法があったが、今はそのような醸造方法はまれである。
・ローヌ川流域の最北にある(   )は、フランス語で「焼かれた斜面」という意味で、(   )種のワインが生産されている。

4.ローヌのグルナッシュのワインのスタイルを説明せよ。また、このワインはスペインのガルナッチャのワインのスタイルとどのような点で異なるか。

5.南仏のどのワイン産地についての記述か。
①マルセイユの東にあり、ムールヴェードルの上質の赤ワインで有名
②海岸に近く、南仏の有名な土着品種の名前が含まれている
③マシフサントラルの斜面にあり、土壌の質にばらつきがある
④標高が高く、冷涼な気候であり、オークを使った高級シャルドネの産地で有名
⑤高品質のワインを生産するブトナックなどの合計11の小区域に分かれている
⑥コートドルシヨンのすぐ北側にある
⑦コートドルシヨンヴィラージュのすぐ北側にある

6.ポートワインはアルコール度数の高い甘口ワインであるが、そのワイン作りにおける問題点と解決策を説明せよ。

7.ルビーとトーニーの違いは何か。

8.アルバリサについて説明せよ。

9.フィノとマンサリーニャの違いを説明せよ。

10.ソレラシステムとは何か。

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演習問題・第4回

(解答例)

1.ローヌの北部地域のブドウ畑の特徴を説明せよ。
北部はローヌ川の渓谷地にブドウ畑が集中している。ミストラル(冷たい北風)がブドウに冷害を及ぼすのを避けるため、風の当たりにくい渓谷地にブドウ畑が作られている。最良のブドウ畑は、このような渓谷地の南向きの急斜面の中腹にある。また、風対策として、ブドウの木は支柱で固定されている。

2.ローヌ川流域の南部で栽培されている黒ブドウ品種を4つあげなさい。
グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソー

3.ローヌに関する穴埋め。
・ローヌ川流域の北部は(大陸性)気候であり、南部は(地中海性)気候である。
・ローヌ川流域の北部は(渓谷)地が多いが、南部は(平坦)地が多い。
・ローヌ川流域で栽培されている(シラー)種は、風に弱いため、ミストラル対策でブドウ棚などによる支えが必須である。
・ローヌ川流域で栽培されている(ヴィオニエ)種は、病害に弱いため、ミストラルが当たることで害虫を寄せ付けないという良い効果もある。
・かつては(シラー)種に(ヴィオニエ)種をブレンドして発酵させるこの地域の独特の技法があったが、今はそのような醸造方法はまれである。
・ローヌ川流域の最北にある(コートロティ)は、フランス語で「焼かれた斜面」という意味で、(シラー(教科書P99左下+P100右))種のワインが生産されている。

4.ローヌのグルナッシュのワインのスタイルを説明せよ。また、このワインはスペインのガルナッチャのワインのスタイルとどのような点で異なるか。
凝縮感のあるスパイシーな赤系果実の風味。あるいは、ヴィンテージによっては焼いたジャ(教科書P102右)。アルコール度数は高い、酸味は弱い、タンニンは柔らかく、フルボディーの赤ワイン。シャトーヌフドウパプなどのように、ローヌの上質の赤ワインはグルナッシュから作られる(教科書P70)。
スペインのガルナッチャは、グルナッシュと同品種~プリオラートなどで生産される。スペインはローヌに比べて暑くて乾燥した気候であるため、ガルナッチャは完熟しやすく、色も濃くなり、黒系果実の風味を呈する(教科書P70、P132)。

5.南仏のどのワイン産地についての記述か。
①マルセイユの東にあり、ムールヴェードルの上質の赤ワインで有名 バンドル
②海岸に近く、南仏の有名な土着品種の名前が含まれている ピクプールドウピネ
③マシフサントラルの斜面にあり、土壌の質にばらつきがある ミネルヴォワ
④標高が高く、冷涼な気候であり、オークを使った高級シャルドネの産地で有名 リムー
⑤高品質のワインを生産するブトナックなどの合計11の小区域に分かれている コルビエール
⑥コートドルシヨンのすぐ北側にある ペルピニャン
⑦コートドルシヨンヴィラージュのすぐ北側にある フィトウ

6.ポートワインはアルコール度数の高い甘口ワインであるが、そのワイン作りにおける問題点と解決策を説明せよ。
甘口にするためには、発酵時間が24~36時間程度しかとれない。アルコール度数5~9%到達で発酵を中止し、そこからは酒精強化でアルコール度数を高める。短い発酵時間でも赤ワインの色とタンニンをしっかり出せるように、伝統的には人間が集団となり浴槽のようなところでブドウを足踏みした。現在、それはおおむね機械化されている。

7.ルビーとトーニーの違いは何か。
熟成期間の違い。ルビーは早飲みもしくは短期熟成→第1アロマメイン、ルビー色。トーニーは長期熟成→第3アロマメイン、トーニー色または褐色

8.アルバリサについて説明せよ。
シェリー生産地のスペインのヘレスの土壌。アルバリサには白亜が多く含まれており、水捌けが良く、水分保持力に優れる。ここはレバンテと呼ばれる熱風、ポニエンテと呼ばれる冷風が吹き、雨も少ないため、ブドウの生育にはあまり適していない。しかし、アルバリサのおかげでブドウは熱さと乾燥の中でも生育できる。

9.フィノとマンサリーニャの違いを説明せよ。
フィノ=ヘレスで作られたシェリー。生物学的熟成。フロールの膜があり、パンの香りがする。淡いレモン色。ボディーは軽め。アルコール度数15.5%以下(これ以上だとフロールが死滅してしまうため)。熟成に向かない早飲み。
マンサリーニャ=サンルカルデパラメーラで作られたシェリー。フィノと同じタイプのシェリー。この町は海辺にあり、ヘレスよりも涼しいため、フロールの膜が厚くなりやすく、パンの香りは非常に強い。

10.ソレラシステムとは何か。
シェリー製造における熟成のシステム。熟成期間の異なるシェリーをバット(大樽)に分けている。最も古いシェリーは「ソレラ」に入っており、シェリーを瓶詰めするときは「ソレラ」から抜き取る。最も新しいシェリーは「ソレラタブラ」に入っており、「クリアデラ」に入っているシェリーが減ったら「ソレラタブラ」から「クリアデラ」に補充する。クリアデラは、古いものが第一、新しいものが第二~第三~となる。このようにしてバットでシェリーをブレンドしてスタイルを安定させている。