きのうは、実家の墓参りの後、錦糸町の東武ホテル(レバント東京)で、日本ソムリエ協会主催のワインセミナーを受けてきた。
セミナーのタイトルは「テイスティングコメントの作り方」。
ブドウ品種の特性を知り、それを言葉で表現するための勉強会である。
たいていのワインセミナーでは、試飲は5銘柄(5グラス)程度だが、今回は、8銘柄(8グラス)もあり、驚いた。
写真を見ると、飲んでいないようにも見えるが、ちびちび飲んで、かなり減っている。
お酒に弱い私は、飲み切れなかったが、となりの席の大柄な女性は全部飲み切っていた(*'ω'*)スゴイ~!!
では、銘柄リストに書き込んだメモをもとに、簡単にセミナーを振り返ってみよう。
前半のポイントは、白ワインのアルバリーニョと、ソーヴィニヨンブランの比較だ。
私なんかだと、単一のグラスで、ブラインドテイスティングだと、どちらもソーヴィニヨンブランで、産地や値段の違いと判断する可能性が高い。
しかし、答えを示されて飲み比べると、左のアルバリーニョの方が、中央のソーヴィニヨンブランよりも、具体的な味わいを欠き、安っぽい印象があることは否めない。
このアルバリーニョ、あっさり系で飲みやすいとでも言うと、よさそうだ。
写真の1列目の右端のワインは、甲州のオレンジワイン。
オレンジワインは何なのか、と思う人もいるだろうが、製法的には赤ワインである。
講師は、白ブドウまたはグリ系品種(ピノグリや甲州)を赤ワインの製法で作るとオレンジワインになると言っていた。
つまり、スキンコンタクトのことなのだが、果皮で色付けをしてオシャレに見せている白ワインということである。
白ブドウや、ピノグリ、甲州のようなグリ系品種だと、果皮で色付けをしても、赤いワインにならないわけである。
「このワイン製法(スキンコンタクトワイン)は、赤ワイン用ブドウからワインにわずかにピンクがかった色合いが着いた時点で速やかに果皮を取り除くことが必要なロゼワインの製法と、基本的に正反対である。しかしながら、赤でも白でもないスキンコンタクト調整を施す有名なブドウ種の中でも、ピノ・グリ (Pinot gris)種においては、スキンコンタクトワインとロゼワインの両方で、ピンク、アンバー、オレンジ、サーモンピンク等で表現される類似した色調を示す可能性があり、用語の拡散性が指摘されている[5]。」(Wikipediaより)
後半は赤ワイン3種類の飲み比べである。
左から、ブルゴーニュ、マルベック、バローロ。
ブルゴーニュのピノノワールといえば高級ワインの代名詞だが、今回のものは、おとなしすぎる印象だった。
また、リストには小売価格9020円と書いてあり、価格は正直だと思った。
1万円前後なら、常識的には高いワインだが、ブルゴーニュの中では、普通かあるいは廉価だろう。
こういう場合、何といえばいいのか・・・ブルゴーニュのピノだから、否定的にとらえず、静かな味わいで、過度に複雑ではないところが良い、などと前向きなコメントがよいのだろう。
次に、バローロ。
このバローロは、教科書的なバローロとは、やや違った印象であった。
例えばワインバーなどで、店員に「(一応)これ、バローロなんですよ」と言われて飲むようなやつだと思えばいい。
しかし、講師はさすが商売人で、ワインとしてまとまっている(収れんしている)などと、うまいことを言っていた。
なるほど、まとまりがよいという表現は、やや退屈で個性的とはいえないブランドワインをほめるのには使えそうだ。
そして、真ん中のマルベックであるが、ここはメルローが出るところだと思う。
しかし、このマルベック、期待以上、お値段以上で、とてもおいしかった。
赤ワインをがぶがぶ飲みたい酒好きに向いており、ブルゴーニュやバローロの安価なのを掴むよりは、これを買う方がよいと思った。
他の2つのブランドの赤ワインと比較して遜色もなく、値段はピノノワールの半額、バローロの7~8割程度である。
ちなみに、マルベックは、下の写真の右から3番目のワインである。
以上、わたしの・・・テキトーな「テイスティングコメントの作り方」になってしまった。