2019/02/14

人生はあなた次第

昨日は用事を済ませた帰りに上野の東京文化会館で、東京藝術大学の学生の卒業記念コンサートを見てきた。
楽器はサックスである。
そしていつものように、コンサートが始まるまでギャラリーめぐりをした。
行った先は、銀座の資生堂ギャラリーとシャネルのギャラリー。

資生堂ギャラリーでは、資生堂の初代社長の福原信三の展示をしていた。
当時、福原は資生堂の社長を務めるほか、デザイナー、写真家としても活躍をしていた。
化粧品メーカーの資生堂は、当初「花椿クラブ」という雑誌を出版する小さな出版社であった。
だから、福原がデザイナー兼写真家であったのは自然なことだ。
戦後の日本では、ソニーの大賀典雄、西武グループの辻井喬(堤清二)も社長兼アーティストであった。
会社の経営は、ゼロからの起業なら、白紙に絵を描くような行為とも言えるだろう。
その意味で、経営者とはアーティストである。
しかし、インターネット全盛の今、エンジニアの社長の方がアーティストの社長よりも流行りである。
どちらが優れているのだろう。
恐らく、アーティストの社長はエンジニアよりも優れたセンスを持ち、優れた経営者になれる可能性がある。
会社の経営がコンピュータプログラムのようにロジカルなら苦労もない。
ただ、アーティストはたいてい、数学ができない、どんぶり勘定だったりする。
それだと会社の経営は数字が重要なので、失敗する。

その後、私は銀座のシャネルのギャラリーに行った。
この日はアントニタウレ(Antoni Taule)という画家の個展。
タウレは最初、建築家だったが、画家に転身した異色の経歴の持ち主である。
解説を読むと、科学と数学、芸術の間には、何らかの深い関係があるように思えた。
私はタウレの作品を眺め、ある1枚の絵に興味を持った。
その絵は人生の出発という印象であった。


シャネルネクサスギャラリー「光の島」展示作品


今暗い場所にいるとしても、外には光があり、決意をして外に出れば明るい未来が訪れる。
すべての人間には光と闇がある。
タウレの作品はそのような人間の本質を描いていると思った。
人生の闇は人それぞれだが、恐らく人生の光より闇の部分の方が、その人の個性や能力に大きな影響を与えているだろう。
だから、闇のない人は創作活動もできないだろうし、大きなことも成し遂げられないし、恐らく、会社の経営にも向いていないのではないか。
まあ、これは、ある日の美術館めぐりで得たテキトーな仮説なのであるが。


東京文化会館の東京芸大サクソフォーンコンサート


夜になり、私は上野の東京文化会館に行った。
卒業記念のコンサートなので、卒業生、その家族、後輩の学生たちがたくさん来ていた。
サックスの演奏は、クラシックの方はイマイチだったが、アメリカンソングの方はまあまあよかった。
コンサート終了後、ラウンジで出迎えた卒業生が後輩の女の子たちに囲まれているのを見て、卒業式のワンシーンのようだと思った。
その後、私は上野駅の近くのイタリアンレストランで夕食をとり、帰宅した。


相田みつを美術館の喫茶店のラウンジ


相田みつを美術館の記念カレンダー


さて、今日も東京で用事があり、その帰り道、相田みつを美術館に立ち寄った。
ギャラリーで時間をつぶし、夜からABCクッキングがある。
ゆっくりギャラリーを見て回り、閉館の時間までミュージアムカフェでお茶を飲んで過ごしたが、ラウンジの椅子には、相田みつをの詩がプリントされた座布団とカレンダーがあった。

あなたの人生の主人公はあなた自身。

なるほど、人生はあなた次第か。