2019/11/26

CHANEL「マドモアゼルプリヴェ展」



2週間ほど前、CHANELからイベントの案内が来た。
「マドモアゼルプリヴェ展」という無料の展示会が天王洲アイルで開催されるという。
私は、ただでCHANELのコレクションを見られるのならと思い、スマホで簡単な申込みを済ませておいた。

今日がその日であるが、先週末から続くあいにくの雨である。
しかし、天王洲アイル駅を出た頃にはひとしきり雨もあがって、私は道に迷いつつも運河沿いの倉庫に到着した。
倉庫とはいえ、ここは天王洲アイルであり、CHANELのイベントであるから、しゃれた倉庫に改装されている。
私は、黒服の男性に、予約した時間帯ごとの来場者の列に並ぶよう促された。


天王洲アイル


シャネルの展示会「マドモアゼルプリヴェ展」


この展示会の参加者は、スマホで好きな時間帯を選んで申込みをし、チケットの代わりにQRコードをもらい、会場ではバーコード読み取りで入場する。
したがって、CHANELは事前に人数制限をすることが可能であり、そのため、来場者はコレクションをゆっくりと見ることができる。
CHANELのこのやり方はなかなか先進的で、いずれはこのようなやり方がミュージアムのスタンダードになるだろうと思った。


ココシャネルの本、カールラガーフェルドの本


私の書斎の本棚にはココシャネルの本が何冊かあるが、ココシャネルのファッションといえば、ブラック&ホワイトをイメージする。
だが、いまはモノクロの時代ではなく、カラーの時代であるから、CHANELのベースカラーは時代遅れだと思う。
ただ、カールラガーフェルドはドイツ人らしく保守的なデザイナーで、時代の変化に柔軟に対応しつつも、あくまで「古き良きココシャネル」を守ろうとしたのだ。
ただ、そのカールラガーフェルドが、今春、高齢で死んでしまった。
したがって、CHANELは今後、ブランドコンセプトを大胆に「変化」させることも考えているはずだし、それと同時に、これまでのCHANELの「総括」をする必要があるのかもしれない。


シャネルの展示会「マドモアゼルプリヴェ展」


シャネルの展示会「マドモアゼルプリヴェ展」


展示されているドレスのほとんどはブラック&ホワイトである。
しかし、後半の展示には、赤やピンクのドレス、そのほかの色のドレスもあった。
ただ、それらはどうしても、CHANELにしてはイマイチで、何か違うな、と私は感じた。
というのも、その後、新橋にある汐留パナソニック美術館へ行き、「ラウルドゥフィー展」を見たからである。


汐留パナソニック美術館のラウルドゥフィーの展示会


ラウルドゥフィーもまた、パリの高名なデザイナーであった。
ただ、ラウルドゥフィーの本業は画家であり、ファッションデザイナーとして「も」活躍したということである。
企画展の最後の方に、彼のデザインしたドレスが展示されていた。
当時のハリウッド映画の舞台衣装として作られたという説明書きがあったが、こちらの方がココシャネルのドレスよりもセンスがあると思った。


汐留パナソニック美術館のラウルドゥフィーの展示会


こちらのドレスの方は、シャネルのものよりも、自然で、シンプルで、いやみがなく、エレガントである。
そういえば思い出したが、真夏の丸の内の三菱一号美術館で、スペインのマリアーノフォルチュニの企画展があった。
彼もまた画家兼ファッションデザイナーだったのであるが、そこで彼のデザインしたドレスを見た。
彼のデザインしたブラックのドレスなども、シャネルのものよりも、自然で、シンプルで、いやみがなく、エレガントであった。

さて、「マドモアゼルプリヴェ展」の帰りに、来場者全員に記念のプレゼントを配っており、私はそれをもらったのだが、帰宅して早速使ってみた。

さすがCHANELは高品質。
タダなのに丈夫で長持ちしそうだな、、、(これはもちろん誉め言葉!!)

しかし他方で、ラガーフェルドの死後、CHANELの商品はだんだん売れなくなるのではないか。
何となく私はそんな気がしてしまうのであるが。