2024/03/11

創業手帳の「ライトニングトーク」 景気の良いところは景気がよい、景気の悪いところは景気が悪い









去年11月25日、数年ぶりに三田祭を見に行った。
主な目的は、ArtStickerの遠山正道社長のトークイベントを聴くことであった。
帰り道、私は、田町駅前の虎ノ門書房という古めかしい書店に立ち寄った。

ここで私は自分の本を見つけたのだった(*'ω'*)アッタ,アッタ!!

2月26日、私は再び、田町駅前にいた。
この日は、港区立産業振興センターで、創業手帳のイベントがあり、その取材のため元新聞記者Fさんが上京するという。
私は彼と久々のランチをするのに、虎ノ門書房を待ち合わせ場所に選んだ。

ところが、、、

「もしもし、Fさん、今どこにいるの?」
「ええとね、、、すでに田町駅前に来てますが、虎ノ門書房が、ありません」
「田町駅の階段をおりて、右手の古いビルの1階です。そこに、入口、ありません?」
「その周辺に立ってるはずですが、見当たらないですね」
「え~、あるでしょ~! 去年、三田祭の帰りに行ったばかりです」
「じゃあ、閉まっちゃったんじゃないの?」
「まさか!」




Fさんは、虎ノ門書房の入っていたビルの前の広場に立っていた。

「このビル、建て替えるみたいです。新しいビルができたら、虎ノ門書房は、またここに入るのかなあ」(と私)
「いや、書店は儲からないから、もう入らないと思いますよ」
「書店は、そんなに儲からないの?」
「本の利幅はとても小さいのです。本全体の売れ行きが落ちれば、街の書店が生き残るのは至難です」
「なるほど・・・」








その後、2人で慶應三田キャンパス内の教職員塾員用レストランへ。

「私は、本を出してから、書店に寄り道するようになりました」
「売れてますか?」
「どうかな。発売から3ヶ月たちますが、いまは書棚に1冊差し込んであるだけです」
「誰かが手に取って買うとは思えないな」
「ですよね、、、」
「いまは本の時代じゃあない。本はとにかく売れない。村上春樹の本は売れるけど、それは例外です」
「村上春樹ねえ、、、そりゃ、例外ですよね」

食後、私たちは徒歩で港区立産業振興センターへ。
ここで行われる創業手帳のイベントは、第1回ライトニングトークというもので、起業家が3分間のプレゼンテーションをして優劣を競うというものだ。

創業手帳と書かれたTシャツを着た、やる気満々の大久保社長と挨拶を交わした後、Fさんは取材のため前方の席に座った。
私はFさんと別れて真ん中の席に座った。
私の左隣には、「ヨッシャ!」などと独り言をツブヤいている大柄な男性がいて、髪型はオールバック、赤いネクタイをしていて、何やら物騒なフンイキもあった。
私は、何だかヘンなところに座っちゃったなあ、と思った。

起業家のプレゼンが始まると、彼は「そうそう!」「もっとやれよ!」「賞金2000円ダーーー!」とか、ヤジを飛ばし始めた。
私は彼のヤジを聞きながら、腕組みをし、寝不足で眠いのにちっとも眠れなかった。
まあ、こういう人がいなければイベントは盛り上がらないということなのであるが。


(創業手帳株式会社代表取締役大久保幸世氏「ライトニングトークで日本を元気にする方法」)


(株式会社シリコンバレーベンチャーズ代表取締役森若幸次郎氏「投資家に刺さる3分ピッチの方法」)


(株式会社トークナビ代表取締役樋田かおりさん「社長の話し方を変えて会社を変える方法」)


(Smooth株式会社代表取締役久手堅和瑚さん「令和のWellbeing経営」)



(株式会社ScaleX代表取締役松尾亜紀さん「SNS運用」)


(30分仕事術著者滝川徹さん「”30分”で自分を変える方法」)


(アントキの猪木&映画監督ぶらっくさむらい)


元気があれば何でもできる、というのはアントニオ猪木の名言である。
しかし、景気の悪いところに定着していれば、人間というのは自然と元気を吸い取られて、元気ではなくなるということではないだろうか。

景気の良いところは景気がよい、景気の悪いところは景気が悪い。

世の中は昔もいまも、ただそれだけの話で、それが経済の自然な姿でもある。
モンダイは、自分がどこにいて、誰と関わるか。
私は、個々人にとって、そこが非常に重要だと思っている。