2020/01/24

ワインバー開業計画(1)マッチマーケット

駒ヶ岳ロープウェイから見える芦ノ湖


実はきのうまで、うちのママ殿を連れて箱根温泉に滞在していた。
昼間は芦ノ湖や駒ケ岳などを見て回ったが、驚いたことに、どこもかしこも中国人観光客ばかり。
ロープウェイのガイドも中国人で、中国人観光客と中国語で話したりしていた。
しかし、もっと驚いたのはチェックインした日の夜の出来事。

ホテルの部屋でテレビニュースを見ていると、武漢で新型コロナウイルスが発生して大騒ぎになっているというではないか!!

私はママ殿と顔を見合わせた。
このホテル(芦ノ湖プリンスホテル)の宿泊客も、その7~8割は中国人観光客が占めているからだ。
フロントのチェックインのときも、エレベーターを待っているときも、中国人観光客ばかりであったから、日本人の私たちは何やら少数派のようで肩身が狭かった。
やはり、ここにも武漢の人が何人も来ていると思うのだが、、、
早速、マスクを持って夕食を食べにいこう、という話になった。

ママ殿は用心深いなあ、、、


芦ノ湖プリンスホテルのステーキ


(プレミア牛のサーロインステーキを切るママ殿)






昼間は寒かったのでマスクをしていたのだが、たった今から、寒くなくてもマスクをしなくては。
とにかく、中国人観光客から新型コロナウィルスをもらわないよう、十分に気を付けなくてはいけない。
とはいうものの、このニュースを聞いただけで予定を繰り上げて帰るのもおかしな話ではある。
なので、翌日も予定通りのコースを観光して、予定通りの電車で帰って来た。
ただ不思議なことに、成川美術館と箱根園水族館では、中国人をまったく見かけなかった。
もしかすると、中国人向けのガイドブックのおすすめ観光ルートから外れていたのかなあ。


成川美術館




そして今日はひと休み。
ただ、旅行帰りで冷蔵庫が空っぽなので、午後から買い物に出かけた。
その途中、市民プラザに行き、4月のお祭り(マルシェ)の出店申請をした。
ワインバーの店を出す前に、まずは1日だけ、何種類かのワインをワンカップで販売してみようと思ったのだ。
こないだのワイン教室の時に、すでに先生には話したのだが、問題は酒類販売免許を持たない私でもそれができるかであった。
反復継続的な販売行為ではなく、お祭りの日に1日だけ売る、これは文化祭や町内会のお祭りでもよくある光景だ。
営利目的ではないと認められる場合には、酒類販売業の免許は不要だと思うが、私の場合、果たして大丈夫だろうか。
受付の女性に話を聞くと、後で確認するがたぶん大丈夫、ということなので、申請書を提出し、その足で駅ビルに買い物に行った。

私は1階のセブンイレブンから駅ビルに入ったが、その向かいのイートインスペースに目がとまった。
そこは市民起業家が有利な条件で借りられる飲食店向けの物件である。
張り紙に、マッチマーケットと書いてある。


マッチマーケットのチラシ


ああ、そうだった。
ここは、マッチマーケットという名前だったっけ。

店内の左側に3店舗分の厨房スペースとカウンターがある。
客は誰もおらず、右側の厨房スペースでは若い女性が1人で仕込みをしていた。
彼女が1人で喫茶店をやっているのだろうか。
店名はSugarというようだ。
私は何となく、マッチマーケットのスペースに足を踏み入れた。


マッチマーケットのカフェ「Sugar」


そうそう、思い出したぞ。
確か数年前、ここにワインバーがあったんだよな。

1度目の入店は、当時付き合っていた彼女と一緒であった。
2人でテーブル席に座り、グラスワインを飲んだ記憶がある。
その時は繁盛しているかに見えたが、そのワインバーはもうどこかへ行ってしまったようだ。
注文を取りに来た彼女と少し話をした。
彼女のほかにパートナーの女性がいて、その女性がSugarの代表者だという。
いまはこの喫茶店1店舗が入居しているのみで、2店舗分の厨房スペースが広々と空いている。
今のところ、出店希望者はいないそうだ。
私は店内をぐるっと眺め、いかにももったいない気がした。
これまではどこかにイイ物件を借りるつもりであったが、パスタセットを食べながら、ワインバーをするなら最初はここがいい、と思った。
店を出る時、運営事務局のチラシを見つけたので、1枚持って帰り、そのチラシを4階のフリースペースの席で熟読し、その場ですぐ事務局に電話した。

その時の電話口の女性は、まるで釣り竿に魚が引っかかったかのような前のめりの態度であった。
30分後、私たちはマッチマーケット(Sugarの店内)で待ち合わせることになった。
私はテーブル席で事務局の女性と向き合い、ワインバーを出店したい、と伝えた。
しばらく、契約の条件、店舗運営のルール等を聞いたが、中でも非常に魅力的だったのは、この駅ビルがもうすぐ、ボックスヒルからアトレになることであった。

「へえ、びっくりですね~。ここ、アトレになるんですか。」
「はい、もうすぐそこの正面玄関の看板も工事の人が入って変わりますよ。」
「土浦のボックスヒルもアトレになったしなあ、、、」
「土浦の駅前もきれいになりましたね。」
「そうですね。なかなかいいタイミングで出店できそうです。」
「では、いつから出店します??」
「う~ん、問題はそこなんですよねえ、、、」
「というと??」

出店予定者が誰もいないので、事務局の女性は、ぜひ、今すぐ出店の確約がほしい、と言うのだが。
私ももちろん、そうしたいのだが、問題は出店の時期なのである。
まあ、何事もチャレンジ精神が重要だが、さすがに今回はすぐには決められない理由がある。
テレビで連日、新型コロナウイルスのニュースが流れている。
今はそれほど深刻な感じで報道されていないが、私は箱根のあの状況を目のあたりにしてきたばかりである。
近々これは必ず大混乱になる、そういう確信があった。