先日、安部雪春先生の展示会(公募展)を見てきた。
創彩会という団体の公募展で、上野恩賜公園の東京都美術館で開催された。
安部先生は80代後半の元証券マンで、隠居後はデイトレーダーをしているという。
日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)の元会長で、画家でもある。
安部先生は、日本を代表する超高齢デイトレーダー、かつ、超高齢アーティストということになる。
どう見ても、超高齢化社会の注目の人物である。

12時、館内の一角で、待ち合わせた。
ひとりは、元ファンドマネージャーのX氏。
X氏と私は約半年ぶりの再会。
安部先生が来るまで、相場談義をして待った。
このとき、日経平均株価は5万円の大台の手前。
当然、そのことが話題になったが、X氏は、5万円いったも同然、ここからさらに上がると言った。
これに対して、私は、52000~53000円までは難なく行くだろうと言った。
(安部雪春氏「雨上がりの旧市街」文部科学大臣賞受賞作品)
主役の安部先生は、少し遅れて、お見えになった。
この日の午前中も、日本株の売買をチョットやってきたという。
さすが、超高齢の現役デイトレーダーである。
ただ、今回の出展作品により、文部科学大臣賞を受賞したから、もはや安部先生は画伯でもあるのだ。
私たち3人は、雑談をしながら、展示会場の作品を見て回った。
内閣総理大臣賞受賞作品があり、これは確かに、ぱっと見、イイ絵だった。
また、私たちは、途中、カラフルな魚の絵を見つけた。
ちょうど作者の男性が立っていて、作品の説明を受けたのだが、色彩魚拓(カラー魚拓)というそうである。
普通の絵のように見えるが、これは魚拓なのである。
Google検索によれば、「カラー魚拓とは、魚の本来の色彩や形を再現するために、魚に直接または間接的に絵の具を付けて紙や布に写し取る技法です。従来の墨を使った魚拓とは異なり、水彩絵の具や岩絵の具などを使って鮮やかに表現されるのが特徴で、よりリアルな作品になります。 」とある。
どのようにして作るのか、興味深いが、下記に分かりやすい説明がある。
帰りに受付で、記念のポストカードを買った。
もちろん、安部先生の受賞作品のポストカードである。
家に帰ってママ殿に見せると、ママ殿は、とても気に入った様子で、目を細めた。
「あら、イイ絵ね」
「そうですよね。文部科学大臣賞、もらってます」
「これはイイ絵よ。書斎に飾っておきましょう」
「あとで、小さな額縁を買ってきます」
ママ殿は第六感が鋭いのだ。
私は、この絵が、何十年後かに、株価より値上がりするかもしれないなどと思った。
後日、日本橋で、私は、現役ファンドマネージャーのY氏と、約1年ぶりに会った。
このとき、日経平均株価は、すでに5万円を突破し、終値51307円だった。
当然、そのことが話題になったが、Y氏は、このようなコメントをした。
日経平均の大幅上昇は、AI関連銘柄の牽引によるものです。
その上昇がなければマイナスの日もあり、他の市場は軒並み下落しています。
特に中小型株は大幅に下がっています。
私は、美術館でX氏と話したとき、52000~53000円までは難なく行くだろうと言ったが、この記事を書いている10月31日の日経平均株価は、史上最高値52411円まで上がっている。




