2022/07/15

「ネットリテラシー講座」、障がい者支援施設での講演会とその後日談



最近、インターネットトラブルについて話してほしいとの講演依頼があり、その準備をして、近所の会議室で試し撮り(練習)をしてきた。
障がい者支援施設からの依頼なのだが、担当者とのやりとりの中で、そういったトラブルに巻き込まれて困ってしまう障がい者の方が、少なからず、いるということを聞いた。
これって、なかなか切実な社会問題ではないか、と私は思った。

高齢者をターゲットとした詐欺事件が、毎日のようにテレビニュースで流れている。
高齢者は人口の半分近くもいる。
裕福な高齢者の場合は被害額が大きい。
だから、事件化し、報道されていると考えられる。
これに対し、障害者は少数派である。
高齢者のように裕福かというとそうではない人が多い。
被害額も小さいと考えられる。
また、障害者は自分から相談しにくいのではないかと思う。
とすると、単に事件化していないだけで(泣き寝入りなど)、被害の実態はひどいのかもしれない。

この講演会の終了後、受講者からアンケートをとったのだが、やはりというか何というか、トラブルにあったことがある、いま、あっているという人が何人もいて、私は非常に驚いた!!
この手のトラブルの場合、一般に相談先は、消費生活センターの「188(いやや)」と、警察の「9110」、法テラス「0570ー078374(おなやみなし)」を紹介している。
しかし、それだけでは不十分なのでは、とも思った。
講演のとき、私の話に対して、(自分が話しかけられていると思って)「はい」と答える元気な女の子がいたのだが、、、もし彼女が、悪徳訪問販売員と仲良くなり高額商品を買わされたらどうなるのだろう。
どこの行政窓口に相談すればよいのだろう。

私の調べたかぎりでは、障害の特性を理解したうえで相談に乗ってくれるような行政の窓口はないようであった。
例えば警察のウェブサイトを見ると、高齢者向けのオレオレ詐欺の相談窓口、女性向けの相談窓口、外国人向けの相談窓口はあるのだが。
もし障害者向けの相談窓口があれば、障害者に対する悪徳商法や詐欺の被害を未然に防ぐことができたかもしれない。
というわけで、そういう相談窓口を警察は作ってみてはいかがでしょう、と県警に意見をお伝えしてみた。