2020/12/09

出光美術館「花鳥風月の美」

こないだ、久しぶりにロードサイドのファミリーレストランに立ち寄った。
ドリンクバーのところで店内を眺めると、ランチタイム過ぎで客はまばらだったが、実に広々としているなあ、と思った。
私が1人で座っているテーブル席も含め、全てのテーブル席の間取りにかなりの余裕がある。
新型コロナウィルスの感染対策を考えた場合、狭苦しい喫茶店や、個人経営のレストランよりも、こういったファミレスは圧倒的に安全だと私は思った。
とにかく3月からできるだけ外食を控えており、今後もやはり外食を控える必要があるとは思うが、他方で、ここまでだだっ広いファミレスに1人でいるのなら、別に安全ではないか、とも思えてきた。


出光美術館ラウンジ


実は、先月に美術館めぐりをしたときにも同じことを思った。
ほとんどの美術館はふだんからすいているのに、厳しく入場制限をしている。
例えば出光美術館は、最近まで会員限定の展示会をしており(「花鳥風月の美」)、私は友達と一緒に見に行ったのだが、広い館内に客は数人だけ。
館内が薄暗いのは美術品保護のためであるが、少々不気味であった。
別にここまで入場制限をしなくてもいいと思うのだが、、、


田端文士村記念館「文士たちのアオハル」


かたや狭いにも関わらず入場制限や事前予約制を導入していないところもある。
こないだ立ち寄った田端文士村記念館は、たぶん企画展示の内容がいいのだろうが、かなり多くの人が来館し、ひとかたまりに混雑している場所もあった。
何とも不均衡ではないか。
狭くて危険と思われる場所も、広くて安全と思われる場所も、均しく自粛をするというのはどうなのだろう。

例えば飲食店の場合、狭い飲食店は危ないので休業してもらい、休業補償をする、広い飲食店は、まあ大丈夫だろうということで、営業を認めてしまう。
それなら、飲食店の倒産件数も減らせるし、狭い飲食店はもともと弱小なので助かるし、大手は納得するし、雇用も守られるのではないか。
まあ、いろいろな実務上の問題があるので、難しいのかもしれないが。
新型コロナウィルスをめぐる様々な措置、政策は、どうも合理的ではないように見える。
感情論に配慮している、感情論に影響されているところがある。
銀座グラフィックギャラリーで久しぶりにおもしろい企画展示を見たのだが、グラフィックデザイナーの永井一正氏が言うように、ここはひとつ、いったん立ち止まって全てを考え直してみましょう。


銀座グラフィックギャラリーの永井一正展


銀座グラフィックギャラリーの永井一正展


銀座グラフィックギャラリーの永井一正展プロフィール