2019/03/31

(第1部)The story of my WSET 3 starts up

去年の夏、銀座でドイツワインの試飲会があった。
会社員の男性と美容師の女性と仲良くなり、表参道のワインスクール「キャプラン」のことを教えてもらった。
それが私と「キャプラン」の出会いである。
私は去年1月から、思い切って自分で仕事を始めたが、先輩からは人生の重要なことを教わる機会も多かった。

会社を辞めたら付き合いが重要になる、と言われた。
まあ、そうだろう。
時間の余裕があるうちに、いろいろなイベントに参加してみるといいよ、とも言われた。
確かにそうだ。
どうしてきみはいまだに独身なんだ、と言われた。
う~ん、そればっかりは難しい問題。
せっかく自由なんだからワインパーティーで、いい人を見つけてきなさい、とも言われた。
なるほど、それは素晴らしいアイディア。

ただ、男女の出会いが目的ではない。
ワインには何か不思議な魅力があるのだ。
その不思議な魅力を言葉で説明するのは難しい。
が、その魅力にも誘われてワインパーティーに行く人は多いのではないか。
確かにワインパーティーにはおしゃれをした女性が集まり、日本酒やビールの宴会とは違うセレブの雰囲気がある。
私はビールは苦いので苦手だ。
日本酒はすぐ酔うので苦手だ。
が、ワインならそこそこいける。
そういうわけで、ワインパーティーやワインの試飲会なら、ちょっと時間を見てなるべく参加するようになっていた。






「どうしてそんなにマニアックなこと知ってるんですか。」
「ワインスクールの常連だからね。試飲会でソムリエの話を聞いても、ワインの体型的知識は身に付かないよ。」
「そうですよね、でもどこのワインスクールがいいのかな。」
「あちこち顔を出してごらん。自分で確かめる方がいいと思う。」
「でも、ワイン講座は受講料が結構高いですよね。」
「まず単発の講座を受けるといい。」
「なるほど、スポット契約から入るわけですね。」
「まあ、そういうこと。」

「ねえ、来月表参道の「キャプラン」で、チョコレートとワインのマリアージュの講座があるの。これなんかお試しにいいと思うわ。」
「へえ、チョコレートなら、ぜひ、行きたいですね。おいくらですか?」
「〇〇〇円よ。」
「表参道なのに安いですね。」
「ここ案外安いのよ。私も予約したから、もしよければ一緒に行く?」
「ぜひ、ご一緒させてください。ホムペから予約できますか。」
「できるけど、もう満員じゃないかしら。」
「ぼくが調べてあげるよ。ギリギリ残りあと1人だね。」
「おお!!」
「今、予約する?」
「します。」
「じゃあ、すぐに予約ページのURLをメールで送ります。」

こうして私は銀座の試飲会の最中に、「キャプラン」のワイン講座の最後の1人枠に転がり込んだ。
講座の日は外苑前で彼女と待ち合わせた。
マリアージュの講座を一緒に聞き、帰りは南青山三丁目交差点近くのラザニア専門レストランでおいしいラザニアを食べた。


キャプラン、チョコレートとワインのマリアージュ


ラザーニャラザーニャ


ラザーニャラザーニャ


ラザーニャラザーニャ


その後、他のワインスクールでも単発のワインセミナーを何度か受講したが、私は「キャプラン」が気に入っていた。
安い受講料のわりに良いワインが飲めるし、先生の話もおもしろかった。
ただ、1月まで単発の講座を3回受けたのだが、単発だとワインの知識がばらばらでまとまらない。
どうせなら体系的に学びたいと思ったが、「キャプラン」ではWSETというワイン資格が取れると知った。
そこで私は2月に事前説明会を聞き、先生と相談したうえで、いきなりWSET3を狙うことに決めた。


キャプラン


キャプラン


さて最後に、WSETのワイン認定資格とはどのようなものなのかを解説しておこう。
ワインの資格というと、日本ソムリエ協会の認定資格のソムリエを思い浮かべる人が多いと思うが、確かにソムリエとは違い、WSETの認定資格は日本ではあまり知られていない。

WSETは、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関です。 ワイン産業をサポートする英国のワイン商組合『Vintners Company』により1969年に創設され、現在では世界70カ国でWSETの教育組織が運営され、年間約95,000人が認定試験を受験するなど、国際的に認められている認定資格です~中略~Vintners によって定められた認定資格は4つに分かれ、初心者からワイン業界のプロフェッショナルまで、幅広く対応できるよう設定されています。 その中ではLevel2が日本のソムリエ資格と同格と言われています。


Q.
WSETとソムリエの資格の違いは何ですか?

A.
WSETの資格はワインを含むアルコール飲料を“流通から見た評価”という観点でスタートしています。例えばワインについていえば、フランスに限らず全世界のワインを幅広く学んだ結果を試験で判定します。世界に通用するワインの国際資格であり、生産・流通・小売・サービスというワイン業界のあらゆる分野に従事する方々だけでなく、一般愛飲家も対象としています。一方、日本ソムリエ協会は日本でのワインの普及と食文化の向上を目指して発足しました。当初は飲料業界に従事する方々を対象とした『ソムリエ資格』のみでしたが、現在では一般愛飲家向けの『ワインエキスパート資格』があります。 


Q.
飲食店に勤めている場合は、どの講座を受講すれば良いですか?

A.
お勤め先が求めるレベルによって異なりますが、一般的なホテルや飲食店などはLevel1の知識で十分と考えられます。Level2は一般的に日本ソムリエ協会の『ソムリエ』『ワインアドバイザー』『ワインエキスパート』と同等の資格といわれています。Level3を取得した場合、専門的な深い知識があることを証明できます。 


以下、WSET3に関する私の補足である。

・Wine and Spirits Education Trust(WSET)とは、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関
・WSET3の正式名称は、Wine & Sprit Education Trust Level 3 Award in Wines
・WSET3は、最上位ディプロマ(Diploma)に次ぐワインの認定資格
・ディプロマは超難関で、ワインそのものの深い知識、ワインビジネスの専門知識、テイスターとしての資質、ワインの評価能力を有することの証明

WSET3はディプロマには到底及ばないが、それでも通学で半年程度の授業がある。
毎回の授業で、カリキュラムにのっとり、50種類以上のワインを評価する。
試験は半日がかり。
マークシート式、記述式、テイスティング(実技)の3項目からなる。
なので、WSET3を受験して落ちてしまうソムリエの方も多くいらっしゃるようである。

WSETではふつう、Lv1⇒Lv2⇒Lv3と順番に資格を取るため、WSET3の受験生はワイン業界のプロばかりになる。
実を言うと私はディプロマを受けてみたいのだが、ディプロマは英語の試験のみで、日本人の私にはちょっとハードルが高い。

私はT先生のWSET3のクラスに入る予定である。
4月から半年ほどになるが、私の資格試験受験生としての生活がスタートアップするのだ。