ここで、本日作る「マンディアン」について説明しよう。
もともとは、修道士の僧服のことである。
ヨーロッパ映画やオペラによく出てくるが、私たちは、ドラゴンクエストのキャラクターをイメージすると分かりやすいかもしれない。
チョコレートの上に、レーズンやナッツをのせたものが、修道士の僧服と似ていることから(トッピングはネックレスの装飾か)、マンディアンと呼ぶそうだ。

Y先生と、生徒6人。
私たち参加者は、それぞれ、普通のチョコレート色のマンディアン2つ、ホワイトチョコのマンディアン2つを作った。
作業は短時間で終わったが、完成まで冷やすので、その間、春の新コースの売り込みを受けた。
これは、まあ、いつものことなので、参加者一同、受け流すのだが、4月に異動してきたばかりのY先生は、生徒獲得のため、一生懸命だった。
ペアの無料体験レッスンの予約ができるから、知り合いを連れてきてほしいという。
私は、Y先生の目の前に座っていて、ただならぬプレッシャーを感じた。
私は、頭のなかに、数人の知り合いを思い描いた。
一応、候補者といえる人はいる。
Y先生は、あてがはずれたらキャンセルしていいというので、じゃあ、予約を入れます、と言った。
予約すると、Y先生から、アーモンドミルクがもらえた。
しかし、姉ソックリの妹で、レディー・イヴのような令嬢ならどうだろうか。
以上、2025/04/28「丸紅ギャラリー。ボッティチェリの「美しきシモネッタ展」の記事より。

.jpg)
結論から言うと、5月24日の丸の内教室の無料体験ペアレッスンは、忙しくて、行けなかった。
その代わり、6月になって、北千住教室の無料体験ペアレッスンに参加した。
ただ、相手は、令嬢ではなく、知り合いの税理士のU先生(男性)である。
今回の記事では、ABCクッキングに、U先生を連れていくことになった経緯を書こうと思う。
5月のある日。
私は、U先生の税理士事務所を初めて訪問した。
彼の事務所は、下町の駅近くの雑居ビルの5階にあった。事務所に着いたのは、6時チョット前。
私がドアを開けて入ると、数人の事務員が一斉にこちらを見て、突然の訪問客を怪しんだ。
が、U先生と約束があるというと、私はすぐ応接に通された。
ここは、高度成長時代の日本を思わせる、昭和風の事務所である。
応接室の黒いソファーは、座るとフカフカだった。
応接室の黒いソファーは、座るとフカフカだった。
明らかに高級品だ。
インテリアも凝っている。
重厚な本棚の上には、宝飾品付きのクラシカルな置き時計がある。
私は、出されたお茶(小さなペットボトル)を飲みながら、U先生の帰りを待った。
ちょうど6時、バン!とドアの開く音がした。
U先生が事務所に戻ってきたのだ。
仕事の途中、急いで戻ってきたようだ。
U先生は、私に、早速、出かけようと言った。
私たちは、エレベーターで下におりて、表通りに出た。
今日は、客人の私に、おごってくれるという。
歩きながら、和食がいいか、中華がいいかと聞かれたが、私は、中華を選んだ。
すると、U先生は、少し歩くけど、と言って、行き付けの店に私を連れていった。
その店は、下町にありがちな、赤い看板の中華料理屋で、店内は雑然としていた。
「おや、厨房のお姉さんたち、中国語で、話してますね」
「ここは、本格中華です」
「ガチ中華?」
「ウ~ン、ガチ中華って、よく分からないけど、そうかもしれない。食べ放題なので、どんどん頼んで!」
「ウ~ン、ガチ中華って、よく分からないけど、そうかもしれない。食べ放題なので、どんどん頼んで!」
私は、お酒を飲みながら、少しずつ食べていった。
1時間ほど経過し、私は満腹になり、締めのラーメンを頼んだ。
私は、牛丼一筋30年という、ゆでたまごの「キン肉マン」の歌を思い出した。
しかし、私の目の前で、U先生は、この激辛メニューをパクパク食べた。
スゴい勢い、、、
しかし、U先生の食べる勢いは衰えず、ここにある料理を、ほとんど全て食べてしまった。
田舎の学校を出て、東京に出てきて、下町の税理士事務所で、長く下積みをやった。
そして、最近ようやく独立したが、事務員が数名いる中規模事務所で、滑り出しは順調のようだ。
私と同じで、まだ独身だという。
「U先生は、ガチ税理士ですね。何年やってるんです?」
「30年くらいかな」
「税理士一筋30年とは、すごい!」
「税理士一筋30年とは、すごい!」
「そ、そうですか?」
私は、牛丼一筋30年という、ゆでたまごの「キン肉マン」の歌を思い出した。
「そういえば、税理士は、1科目ごとの試験ですよね。あれって、どれくらい難しいんですか?」
「そうですね、私は、税理士試験は、めちゃくちゃ難しいと思います。だから、税理士試験って、いま、流行らないんですよ(笑)」
「なるほど。司法書士試験もそうですけど」
「税理士は人気の職業です。しかし、税理士試験は不人気です。いま、税理士試験合格組の税理士は非常に少ないのです。例えば、公認会計士とか、国税とか、他のルートから、税理士登録する人が多数派になってまして、税理士業界は、この30年で、ずいぶん変わりました」
このあたりで、中国人の店員がやってきて、食べ放題の時間が過ぎたというので、私たちは、店を出た。
その後は、それぞれ自分の仕事が残っているので、駅前の交差点で別れた。
私は、U先生を、ABCクッキングの体験ペアレッスンに誘ってみた。
私たちの先生は、20代の若い女性だった。
もちろん、これは無料体験レッスンだから、ABCの先生は、しっかり、U先生を勧誘する。
「外食ばかりでは、健康によくないですよ」「健康のため、自炊は必要です」「料理教室に通えば、自然と自炊ができるようになります」などと言っていた。
そうそう、私がU先生を誘ったのは、そういうことなのだ!
U先生は、若い女性の先生の指示に従い、黙々とパンを捏ねたり、野菜を切ったり、豚肉を叩いたりした。
できあがった料理は薄味で、U先生には、やや味気なかったかもしれないが、あとで聞いたら、とても面白かったといわれたので、私は、ホッとしたのだった。