2025/07/06

あんみつ先生、終活スナック「めめんともり」の1日マスターをする!




私は、今年度から茨城司法書士会の理事となったが、法教育推進委員会、研修委員会の委員でもある。
委員会の日程は、理事会とは別で組まれており、私は、不定期で、その会議に出るため、水戸まで出向く必要がある。

この日は、午後に、法教育推進委員会の初会合があった。
研修委員会は、司法書士の研修をコーディネートする委員会だが、法教育推進委員会というのは、県内の学校などに出前授業(派遣講師)をする先生の所属する委員会である。
初会合では、今年度の方針の確認、委員の顔合わせのほか、委員長選任という重要な手続もあり、出席は事実上必須だ。

私は、午前中に家を出て、途中、土浦で寄り道をし、昼過ぎに水戸に着いた。
ただ、予定よりだいぶ早く着いたため、午後の暑いさなか、中心地の施設を歩き、時間を潰した。

水戸芸術館、水戸市民会館、水戸京成百貨店。




シンボルタワーが有名な水戸芸術館は、コンサートホールと美術館がある。
しかし、この日は、展示会が開催されておらず、見るべきものがなかった。
私は、自販機で、ペットボトルのお茶を買い、芸術館の表の広場を歩いた。

その後、水戸市民会館を見て、向かいの水戸京成百貨店へ。
地下におりて、いくつか買い物をした。
そして、帰りに、1階の入口付近で、私は、アントニオ猪木の大きな人形に出くわした。






復活「アントニオ猪木酒場」、レジェンドレスラートークショー。
ゲストは、蝶野正洋、藤原喜明、前田日明、藤波辰巳。
テレビやスポーツ新聞でおなじみの錚々たるメンバーだ。

ただ、レジェンドのプロレスラーといえど、不死身ではない。
イベントの案内を見ると、年齢的にも、外見的にも、そろそろ終活の時期が到来しつつあるようだ(おっと、失礼、、、)。
もっとも、人生の最期まで、終活をせずに頑張るのも、選択肢として、もちろんアリだ。
これだけ超高齢化社会となると、世の中的には、なかなかそうもいってられないが、レジェンドのプロレスラーは例外、レジェンドは、最期までギブアップしない、ということだ。

さて、時間が来たので、私は、茨城司法書士会本部へ。
法教育推進委員会の会合は、夕方に終わった。
会議の終了後、私は、急いでバスに乗った。

水戸駅から、特急ひたちで、東京へ。
これから、終活スナック「めめんともり」の1日マスターをするためである!(*'ω'*)




水戸駅~特急ひたち~上野駅~地下鉄を乗り継ぎ、17時55分に森下駅到着。
インスタグラムのアカウントで確認すると、終活スナック「めめんともり」は、A3出口から徒歩1分だという。

開店の6時に、ギリギリ間に合うか!?

実際は、森下駅構内が広くて、やや戸惑ったが、何とか、18時ちょうどに、店の前に辿り着いた。

ああ、間に合って、良かった。。。(*'ω'*)ホッ




店のドア(写真右側)を開けると、急階段があり、2階に続いている。
上から、電話で話す女性の声が聞こえた。
終活スナックのママ村田ますみさんから事前に聞いていたが、たぶん、彼女はスタッフのYOMIさんだろう(*'ω'*)

私は、重い荷物を持って、狭い階段を上がった。

2階のフロアは、屋根裏部屋のような狭い空間だが、宝石箱の内部のようであった。
終活の既成概念を打破する、おしゃれでロマンティックな空間で、私は驚いた。
その後、YOMIさんと少し話してから、店内を見て回った。




奥の部屋には、VIP用のスペース(?)がある。
テーブルには、「めめんともり」のパンフレット、「月刊終活(鎌倉新書)」の最新号、出入りするママや関係者の名刺など。
展示スペースには、棺桶のおもちゃなどが飾られていた。

あちらのピンク色の部屋は、何があるのだろう?
大きな棺桶が置いてある・・・例の入棺体験のできるやつだ。
YOMIさんに聞くと、うちは「入館料」は取らないが、「入棺料」は1100円、取るそうである。










その後、私は、仕事内容を確認し、人生初のマスターの仕事に就いた。
ただし、たった1日のマスターである。
労働時間は約5時間。
私の収入は、時給制ではなく、お客様の売上に依存しており、あまりもらえなかった。
YOMIさんと雑談して、楽しい時間を過ごしたが、私は、どうも、接客業に向いていないような気がした。

ということで、私は、15分ほどの「デジタル終活ミニセミナー」を用意していき、ご披露させていただいたが、こちらは、友人のN先生にも大好評だった。

N先生、お忙しいところ、ご来店、どうもありがとうございました!




最後に、終活について、ひとことコメント。

私たちは、終活=高齢者のするものと思いがちだ。
しかし、高齢者は意外と、終活に興味を示すものの、終活を実行まではしないし、家族や周囲と話したりもしない。
高齢者は、ひとり静かに自分の死に直面する、日々、淡々と生きる、ということなのだと思う。

では、終活に興味を持ち、実際、何かやってみたい人、話したい人は誰なのかというと、この店の客層の中心は、若者~中年なのである。
例えば、人生が思うようにいかず死にたい人、事故病気で家族をなくしてしまった人、命に関わる病気になり若くして闘病生活中の人、障害があって生きるのがつらい人など。

彼らは、高齢者とは違い、毎日多忙であったり、仕事や家事に追われている人も多いから、静かに淡々と自分自身の死に直面する機会が持てない。
そこで、時たま、この店で、お酒を飲みながら、終活や死のことについて話すのだ。
そうすると、ホッとして、また元の日常に帰れる、ということである。
ここが彼らの居場所として役に立っているということだが、ママの村田ますみさんが私に言っていたことを思い出した。

この店のコンセプトは「終活のサードプレイス」である。
サードプレイスとは何かというと、家=ファーストプレイス、仕事場=セカンドプレイスとすると、どちらでもない、居心地の良い自分の居場所のことである。
もちろん、ここでは、同じ悩みを持つ者どうしの新しい出会いもあるようだ。
つまり、「終活」と「死」を切り口とした、コミュニティー酒場ということである。