投資は自己責任。
どの投資セミナーでもこう言われると思う。
投資は損をする可能性もある、そんなの常識ですよね!!
それくらい自分は知っていて投資セミナーに来ているのだが、、、
ただ、投資の世界では自己責任は非常に重要な原則なので、ここでも詳しく取り上げてみよう。
まず、自己責任の原則とはどのようなものかというと、自分がしていることを自分が理解している場合に、起きたことの責任を自分が負うべきことを意味する。
投資の世界では、損失が出たときに自己責任の話となる。
ふつうは、、、起きたこと=株取引等の損失で、その損失はお客さん、あなた自身の責任です、ということだ。
しかし、もしお客さんが自分で自分が何をしているのか分かっていない、勘違いなどをしている場合は、自己責任の原則は適用されない、起きたことの責任を自分で取らなくてもいい、ということでもある。
こういう考え方を法律の世界では責任主義という。
例えば、おもちゃだと思って振り回したらそのナイフは本物で、刃先が近くの人に当たりケガをさせてしまった、このような事例は傷害罪にはならない。
例えば、おもちゃだと思って振り回したらそのナイフは本物で、刃先が近くの人に当たりケガをさせてしまった、このような事例は傷害罪にはならない。
傷害罪は故意犯であり、故意がないと成立しないからである。
ここでは本物のナイフをおもちゃと勘違いしていた、という点が重要で、重要事項の錯誤(勘違い)があるので責任は問えない、ということである。
投資における自己責任も同じようなことがいえる。
つまり、お客さんが投資をする過程で、重要事項の錯誤があって、責任(損失)を問えない場合があるのだが、ここでは次の2点が重要事項である。
①証券会社などの売り手(セルサイド)が、リスクの説明をしたかどうか⇒投資家(バイサイド)がリスクを理解したかどうか
②ディスクロージャー(情報開示、情報公開)
とくに①が重要で、売り手が説明責任を果たしたかどうかが問われる。
例えば企業年金を運用する機関投資家と、金融知識の乏しい個人投資家(高齢者や主婦など)、この2人を比較すると説明責任の内容もレベルも違って当然である。
これは、金融商品取引法の「適合性の原則」と呼ばれる、少し難しい話なのであるが、こういう事例を考えてみよう。
父親が息子に車を運転させた⇒息子が交通事故を起こした⇒どちらの責任か??
父親が売り手、息子が投資家ということにする。
さて、どちらの責任なんでしょうね!?
答えは、息子にもいろいろあるのでケースバイケースである。
年齢別では小学生の息子から、大学生の息子、40才50才の息子まで、職業別では無職のどら息子から、サラリーマンの孝行息子、タクシー運転手やF1レーサーの息子まで。
したがって、個別の事例ごとに検証する必要があるのだ。
ただ一般論としては、投資初心者に難しい投資案件や、ハイリスクな投資案件を推奨するのは適合性違反の恐れがあると考えられる。
また、投資契約では原則として書面の交付が要求されている(契約締結前の書面の交付)。
また、投資契約では原則として書面の交付が要求されている(契約締結前の書面の交付)。
説明があったかなかったか、説明が十分だったか不十分か、といった適合性の原則をめぐる争点は、書面を確認すればハッキリするだろう。
さて最後に。
最近の株式市場を分析してみよう。
■ナスダック月足(2022年10月)
(出典:Yahoo Finance)
ここ半年で、米国株はベアマーケット(下げ相場)に転換しつつあるようだ。
2008年のリーマンショック以来、約14年ぶりに、標準的なボリンジャーバンドで見ると下向きのチャートパターンとなった。
1929年世界恐慌、1987年ブラックマンデー、2008年リーマンショック、いずれも10月の出来事であった。
世界の終わりがやってくる??
まさか(*´з`)~♪♪
まあ、何事もなければいいが、、、こういうときに限って、朝から北朝鮮のミサイルが飛んできて、ものものしい警報が鳴ったりで、どうも10月は波乱含みの様相ではある。
続いて、日経平均にも、ナスダックと同じテクニカル分析指標をかけてみよう。
■日経平均月足(2022年10月)
(出典:Yahoo Finance)
この2つを見比べるとどうか。
まず、日経平均のほうが下げ渋っていることが分かる。
そこで、日本株は米国株よりも強いなどという人もいるようだが、それはちょっと違うような気がする。
そもそも日経平均株価は、米国株指数と比べてそれほど上がらなかった苦い過去がある(2つのチャートを見れば明らかだ)。
そのため比較的軽微な下げで済んでいるということにすぎないと私は思う。
ここで重要な節目は、コロナ以前の高値の周辺価格帯である。
今のところ、ナスダックも日経平均もその水準を超えて推移しており、コロナ以前に買い込んだ投資家が損失を抱えない水準なので売り圧力に乏しく、大きな下げまではないだろう。
しかし、ナスダッ1万ドル、日経平均25000円、ここを割ってくると要注意である。
ようするに、私の基本線は6月から書いているとおりで、ブレていないということである。