去年の5月のことを思い出した。
私は訪れた飯田橋のミヅマアートギャラリーで、「パンとサーカス展」を見たのだ。
これは原作者(作家)島田雅彦の新聞連載小説「パンとサーカス」の挿絵をまとめた共同展示会で、水野里奈、岡本瑛里、荻野夕奈、金子富之、熊澤未来子、山本竜基、計6人のアーティストが参加していた。
家に帰った私は、早速、書棚から島田雅彦の本を探し出した。
しかしそれは、分厚い最新作「パンとサーカス」ではなく、10年以上も前に書かれた「不惑の手習い」という薄くて読みやすいエッセイなのであった。
おお、これこれ、、、
このエッセイは島田雅彦がその道の一流の先生(師匠)のもとで習い事をするという内容である。
後半では有名なショコラティエのジャンポールエヴァンから、ショコラ・ショ(ホットチョコレート)の作り方を習う。
このときの島田雅彦の発見は、「君のために、ぜひ、ショコラ・ショを作ってあげたい」というのが女性に対する強力な口説き文句になるということだった。
というようなことを前もブログ記事で書いたのだが、今回はその続きである(2022/05/15「最後は、ハッピーエンディング??」)。
「身につかなくたっていいのだ、格好さえつけば~不惑の手習いとは、アマチュアリズムの追求であり、一目置かれる素人になることを目指す」「他人に笑われようが、真剣に趣味や遊びにかまけてみせるところにダンディの本質がある」
島田雅彦はこう書いている。
な、なるほど(*'ω'*)、、、カッコさえよければ、身につかなくてもいいのか。
まあ、私は別にダンディズムの求道者ではないが、ABCクッキングの会員でもあるし、ここはひとつ、ケーキコースでチョコレートケーキの作り方を学んでみようかしら♪♪
ABCのウェブサイトには、ムース・オ・ショコラ(Mousse au chocolat)、ラズベリーソースを忍ばせたチョコムースにグラサージュをかけて艶やかに仕上げる~と書いてある。
とすると、私の場合、MademoiselleのためにMousse au chocolatを作ります、となるのだろうか(*'ω'*)
また、エッセイの中で島田雅彦は二胡を習っていた。
私は、もう何年も弾いていないピアノを、また弾いてみようか♪♪
大人のためのピアノ教室は楽しいと聞いたことがある。
指はそこそこ動きそうだった。
私は書棚にある輸入版の楽譜と、日本版の楽譜を、テーブルに並べた。
エリックサティーの「Je te veux」などがある。
そうそう、昔とは違い、外出先で気軽に写真を撮るようになったから、撮影技法を基礎から学ぶのもよいかもしれない。
また、写真の技法を写真家から学ぶなら、絵の技法をアーティストから学ぶのも、よいかもしれない!!(*'ω'*)
しかし、私は絵心がないので人間は描けないのである。
例えば、絵描き歌のドラえもんくらいしかうまく描けない、、、
それに、今さら水彩画を基礎から習ったり、風景をスケッチしてみても周囲に追い付かないだろうから、どうせなら、新しい技法、斬新な技法を学んでみたいものだ。
あとは、やはり、ワインである。
ワインの資格試験(WSET3)は、巨大台風と新型コロナウィルスのため、二度の延期を強いられた。
かなり苦労して取った資格だから、引き続き、関わっていきたいものだ。
最後に。
「不惑の手習い」のあとがきより。
「金や地位より教養、素養、これはワールドスタンダードである。そのことは女の方がよく分かっている~女もすなる習い事、男もしてみん」
実は、私も同じようなことを思っていたので、あとがきを読んでピーンと来た。
うん、アーティストと同じで、売れずとも、エッセイストでいいんだ。
あんみつ先生の肩書はエッセイスト。
身につかなくたっていいのだ、格好さえつけば!!