2021/07/02

オンライン講座は主流となるか

今回は、昨夏の講師養成講座で知り合ったセミナー講師、Yさんの話である。
Yさんと知り合ってから1年たつのに、私はまだYさんの講義を生で聞いたことがなかった。
しかし先月、初めてその機会があり、私は彼女の講義をオンライン(ZOOM)で視聴した。
どういう講義をするのか期待していたが、彼女は終始カメラの前でボソボソと話をした。

きっと、FP協会の大きなイベントなので、緊張したのかもしれない。
でも、Yさんって、いつもこんな感じで喋るのかなあ、、、
Yさんには申し訳ないが、私は途中で寝てしまった。
さっさと資料をダウンロードして途中退室をした。
なに、オンライン講義はパワポ資料が充実しているから聞かなくたって大丈夫だよね。
あとで資料を読めばいい。
でも、Yさんの資料、1ヶ月たってもファイル倉庫に放置したままである。

多くの人は、何かの講座を受ける場合、資料が充実している方がいいと思うだろう。
しかし、勉強の資料は必要最低限かつ簡明の方がいい、と私は思う。
ほとんどの人は、あとで資料を読まない、覚えない、忘れる。
だから資料の充実度より講義の充実度の方が重要で、喋るのが苦手では講師としては、やはり、まずいと思うのだが、、、
例えば、受験予備校などで講師の質が重視されるのもそういうことである。

後日、私はYさんに素直な感想をメールで伝えた。
親しき中にも礼儀ありとはいえ、イマイチ!!とハッキリと書いた。
また、こうした方がいいのでは、という改善点もいくつか書いた。
すると、オンライン講義が初めてで失敗しました、という返事があった。

彼女はなぜ失敗したのだろう。
彼女はいつもの対面講座なら立って話すという。
立っていれば声が出やすい、身体表現(身振り手振り)も使うし、板書もする。
しかし、この日は定点カメラの前で、じっと座って話した。
椅子に座って固まった態勢だから声が出にくく、身振り手振りも、板書もできなかった。
これではいつもと勝手が違い、冴えない感じにもなるだろう。
Yさんは、オンラインはもうやりたくない、早く新型コロナウィルスが終息し、対面講座が復活してほしい、と言っていた。
私はYさんに、もう少しの我慢です、ワクチン接種後は徐々に復活するでしょう、次の講演会はリベンジしてください!!と言った。

やがてはネットに疎い高齢者を中心に対面講座が復活するだろうし、大学のキャンパスの日常にも対面講座が戻るだろう。
そうなってくれるといいのだが、本当のところ、どうなるか分からない。
確かに、オンライン講義にも様々なメリットがあり、これからはオンラインが主流になる、と言う人もいるようだ。
しかし、私はそう簡単にはいかないと思っている。

ここで音楽の話を少し。
私たちは家のスピーカーやイヤホンなどで、音楽を当然のように聴いているが、昔はコンサートホールに出向かなくては聴けなかった。
当時はまだレコードがなかったからだが、1900年代に入ると録音技術が進歩し、音楽は記録されるようになった。
つまり、ここ100年の間に、一発勝負の時代からアーカイヴの時代に変わった。
演奏家は納得できるまで録音を繰り返せるし、聴衆は飽きるまで好きな曲だけを聴けるようになった。
実は、それは演奏家も聴衆も望んでいたことであり、また、アーカイヴの方が音楽業界は儲かる、という点も転換を後押しした。
しかしいま、これと同じような変化が、「講座」にも起きようとしているのかが問題である。

私は、一部では起きているが、全体ではまだ起きていない、と思う。
私たちはふつう、通学で勉強できるなら通信講座を選択しない。
講座は勉強であり、エンタメではないという点を考えると、繰り返し視聴したり、アーカイヴ化したりするような要請も魅力もほとんどないだろう。
これからもそれは同じなのだ。
学校側だって、キャンパスと先生を持て余すから、通信が主流になると困るのではないか。
いや、実際、オンライン講座の方が学校側は儲かるかもしれないが、スキルの劣る教師は失業する恐れがあるから、授業の合理化には消極的とならざるを得ない。
しかし他方で、子供の学習塾や受験予備校など、結果が求められる講座については、オンラインが主流となるだろう。
難関国家試験の講座は20年以上前からそうだったが、非常に有能な講師が本校で講義をし、その様子は録画され、録画テープが全国各地の教室に送付される。
教室では、受講生がビデオを視聴して授業を受けるのだが、それほど有能ではない講師や合格者のアルバイトがチューターとして配置されており、個別指導、質疑応答などのフォローアップを行う。
この方式は、学校側の利益も増えるし、受講生側の合格者も増えるという点で、学校も受講生もWIN-WINなのである。


エルギンピノノワール


最後に。
どう考えても通信講座になじまないものもある。
例えば、「あんみつ先生のワイン講座Let's Drink Wine Together」である。
ワイン講座の魅力はワインのテイスティングであり、座学だけではつまらない。
また、「実技指導」を含む講座も。
学校側が通信講座を提供しても生徒が申し込んでくれないだろう。
例えば、料理教室、音楽教室などである。


ABCクッキングのライ麦パン


ABCクッキングのライ麦パン


ABCクッキングのライ麦パン


そうそう、私はABCクッキングにもずいぶん長い間、行っていないのだよね。
こないだ3ヶ月ぶりにライ麦パンを作ってきたが、やはり、感染リスクを考えると教室には行きにくい。
感染対策としてABCにはオンラインの料理教室も新しくできたのだが、私はまだ利用したことがない。
料理教室は、やはり通学でないとつまらない。
なぜ通学でないとだめなのかって??
そりゃ、実技指導があるからだが、ABCクッキングは実際に教室へ行き、美人の先生とマンツーマンレッスンをするのもまた楽しいからである。