2019/02/01

大石奈穂さんの猫の絵との出会い

先週、東京国立博物館の文化庁文化交流使フォーラムに行ってきた。
フォーラム開始前、早めに行き、2時間ほどかけて常設展を見て回ったが、私の中では上野だと国立西洋美術館がナンバーワンである。
上野公園には多くの美術館が点在しているが、どの美術館も公園口から目と鼻の先にある国立西洋美術館にはかなわない。
遠い、高い、狭い、退屈、、、しかしトーハクは、国立西洋美術館と並び日本を代表する美術館と言われるだけあって、常設展もなかなかよかった。

開始直前、私は1階の大ホール(フォーラム会場)に入った。
椅子に座り来場者の様子を眺めると、文化庁主催ということで真面目な雰囲気が漂っており、緊張感も感じられた。
ええと、そもそも文化交流使とは何なのだろう。
文化交流使とは、日本の文化を世界に広めるために海外派遣される国際交流の親善大使のようなものだという。
毎年一定数が文化庁から任命されており、世界各地で芸術文化活動をしている。
今回のフォーラムでは、5人の文化交流使が1人30分ほどかけて自らの活動報告をした。
それぞれが課題を持って取り組み、成果を上げているという。


文化庁文化交流使フォーラム


ただ、私はあまり感心できなかった。
ギターから能狂言、カワイイ雑貨など、コンセプトが「ばらばら」、世界に広めたい日本文化の全体像が「ぐちゃぐちゃ」のように思えたからである。
単に業界ごとに、利益(文化交流使という公的地位)を配分するような、日本の典型的なお役所の活動に見えるのだけど。
つまり、相手国の人々に、日本をどういうふうに見てほしいのか、その視点が欠けており、自己中心的なのである。
また、日本人自身がすでに興味を失った伝統芸能は、国内の日本人に対してこそもっと広めなくてはいけないのではないかしら。
つまらないので途中退室して常設展の続きを見たくなったが、座った席の場所が悪かった。
私は最後までじっと座って我慢していた。
最後に5人の文化交流使と司会の芸能人の女性、文化庁長官がステージに並んで、記念撮影の時間が設けられた。
記念撮影の時間を設けるので、それまで撮影は一切禁止です、と事前にアナウンスをしていたのだが、これは非常に賢い方法だな、と思った。


損保ミュージアムのゴッホのひまわりのレプリカ


さて、きのうは新宿の損保ジャパンミュージアム(SOMPO美術館)に行ってきた。
今回は「FACE」の新人賞受賞者の共同展示会であった(正確には過去の受賞者の共同展示会「絵画のゆくえ」)。
残念ながら全てのアーティストの作品は載せられないのだが、どれもよかった。


損保ジャパン東郷青児美術館の2019年Face展


その中でも私のお気に入りは大石奈穂さん、である。
全ての中で、彼女の1枚の絵(上記の2匹の猫の絵「消耗する光ーネコー」)が、際立って優れていたように思えた。
まあ、私は猫派ではなく犬派なのだが、、、これが最も印象に残ったのだ。
その他には、唐仁原希(Tojinbara Nozomi)さん、三鑰彩音(Mikagi Ayane)さん、この2人は作品もよかった。


損保ジャパン東郷青児美術館の2019年Face展


損保ジャパン東郷青児美術館の2019年Face展


FACE2019画集


帰りにミュージアムショップに立ち寄り、展示作品の画集を買った。
しかし、帰宅してよく見たら、どういうわけか私が見たい2匹の猫の絵が載っていなかった!!
ああ、この絵がないとはがっかり、、、
なお、作品リストには作家所蔵と書かれている。


ABCクッキングの和食メニュー


美術館の帰りはまっすぐ帰らず、予約していた北千住のABCクッキングに寄った。
この前はハンバーグを作ったが、久しぶりに和食を作った。
それにしても、洋食も和食も器用に作れるのは日本人くらいだろう。
日本人は明治以降、欧米文化を自分たちの血の中に入れた。
美術館の絵も音楽も、料理も服も建物も、「洋」と「和」がある。
いまだに併存しているのはややこしいが、そう遠くない未来、「和」が滅亡し、「洋」が残り、スッキリするのかもしれない。
まさか!!とは思うだろう。
しかし結局のところ、先週の5人の文化交流使のうち、4人は事実上「洋」の文化交流使というべきものだ。
何よりそのことが、日本文化の将来を暗示しているのではないか。